キャッシュレス決済に消極的な店舗に共通する3つの特徴

経営の姿勢

 あるガソリンスタンドが掲げているこの看板は先月Twitter上で地味に話題となりましたが、このように、キャッシュレス決済が進む中、その流れに乗り気でない事業者もそれなりに存在しています。今回のコラムでは、このような店舗の共通点を通じて、繁盛するロードサイド店の条件を見ていきます。

キャッシュレス決済に消極的な店舗に共通する特徴1:顧客視点に着目していない

 私の知り合いには、食事代やコンビニでの買い物といった日々の支払から、電気代や新聞代など毎月の支払も全てキャッシュレスで済ませる方がいます。その理由はポイントが貯まることであり、このポイントも積もり積もれば結構な額となります。

 また、出張が多く、交通費の立替え払いがそれなりにある方にとっては、現金で立替えていると資金繰りが厳しくなってしまうため、キャッシュレス決済を望みます。結果としてポイントも貯まり、一石二鳥となります。

 このように、現金決済よりもキャッシュレス決済の方に魅力を感じるが顧客が多くなってきた印象がありますが、キャッシュレス決済に消極的な店舗は顧客の視点に着目していないか、していても無視しがちです。一事が万事で、そのような店舗は、顧客視点での接客や陳列がなおざりになっている可能性が高いはずです。

キャッシュレス決済に消極的な店舗に共通する特徴2:中長期的に考えていない

 キャッシュレス決済は、店舗側に手数料負担が発生します。スマートフォン決済は導入後、一定期間は手数料の負担はありませんが、いずれ負担は発生します。また、クレジット決済は、言うまでもなく現時点で手数料が発生します。

 キャッシュレス決済に消極的な店舗はこの点を嫌い、導入を躊躇します。また、導入しても手数料のかからないスマホ決済の告知のみを前面に出し、クレジット決済はあまり告知しないようにする店舗もあり、クレジット決済を望む顧客ニーズをほとんど無視します。

 ですが、これにより、高額品の販売が控えられている可能性があることを疑う必要があります。私がガソリンスタンドの現場で働いていた頃に、クレジット会員を大量に獲得していましたが、タイヤやエンジンオイルなどガソリン以外の商品もクレジットカードで決済できることを伝えると非常に売りやすくなります。

 また、これはフルサービスのガソリンスタンドの現場でよく感じていましたが、現金決済だと代金を預かったスタッフはレジに走り、レジからお釣りを持って顧客のところへ渡しに走る。このやり取りに費やす時間というのは積もり積もると馬鹿になりません。その分、より儲かる洗車やエンジンオイルの販売にスタッフの時間を使えば収益性は良くなるはずです。

 つまり、目先の手数料に着目してしまい、中長期的な客単価の向上や業務の効率化に目が向いていないと言えるでしょう。

キャッシュレス決済に消極的な店舗に共通する特徴3:行政動向への対応力が弱い

 今年10月の消費税率引上げに合わせて、クレジットカードやスマートフォンでの決済などキャッシュレスで決済すると消費者にポイントが還元されることとなっています。

 還元率はフランチャイズチェーン店を営む中小企業だと2%、それ以外の中小企業だと5%となり、還元方法は以下が考えられます。

 ①決済後にポイントを付与
 ②決済時にその場でポイント分を割引
 ③口座引き落とし時にポイント分を割引
 ④一定期間後に決済のポイント相当額を口座へ充当

 キャッシュレス決済のニーズを持つ外国人観光客が消費に大きな影響力を持つようになった今、さらにこの決済手段を促進させよう、また、消費税率引上げに伴う需要減退に一定の歯止めをかけようとする行政の意図が伺えます。

 さらにはキャッシュレス決済用の端末を導入する際の補助金まで用意されており、このような行政の動向を追い風と捉え、その風に自店を後押しさせることが重要です。

 今回のコラムでは、キャッシュレス決済に消極的な店舗に共通する3つの特徴として、1.顧客視点に着目していない、2.中長期的に考えていない、3.行政動向への対応力が弱い、を挙げました。未だ導入していない店舗も既に導入している店舗も、キャッシュレス決済の意義を理解して取組むことにより、大きな成果が得られるのではないでしょうか。

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