うまくいかない電気工事店の経営を儲かるようにする着眼点とは

戦略の考え方

後継者の入社を機に

 弊社はロードサイド店舗の販促支援が専門領域の1つですが、その中でも小売店のご支援が多くなっています。また、エステティックサロンや理容店などのサービス業や飲食店もロードサイド店舗なわけで、専門領域を活かしたご支援の対象になり得ます。そんな中、電気工事店のご支援をすることになりました。

 代表者のご子息が後継者候補として入社され、これを機会に下請取引が大きな割合を占めている経営状況を見直して、事業承継に備えたいとのことでした。

下請取引と直取引

 当然のことながら、下請取引は、元請け業者が発注する仕事を手掛けます。その仕事の対価は、元請け業者と下請け業者で分配します。分配の比率はどうであれ、元請け業者と分配する以上、仕事の対価は下請け業者に丸々入ってくるわけではありません。よって、収益性が低いと言われます。

 反面、元請け業者は営業活動を行って仕事をとってきます。当然、営業費がかかります。よって、仕事の対価の分配は、元請け業者にとっては、下請け業者の営業代行としての取り分という考え方ができます。下請け業者は、営業をしない分、営業活動の費用を元請け業者に支払っているのです。

 これまで下請け業者であった今回の電気工事店が、顧客と直接取引をするには、営業活動をしなければなりません。そこには、それ相応の営業費が発生します。もともと営業活動に長けていませんので、最初は営業費も効率よく使えない可能性もあります。そのように考えると、下請取引は一概に収益性が低いとは言えないはずです。

 よって、収益性のみに着目して、下請け業者から脱却することはお勧めしません。ただし、元請け業者に振り回されたくない、とか、自社に営業力を付けたい、ということであれば、脱下請けを検討しても良いのでしょう。

盛夏に多忙を極める

 この電気工事店は、様々な電気工事を手掛けていますが、夏場には一般家庭のエアコン設置工事に忙殺されます。家電量販店の下請け事業者として、家電量販店でお買い上げいただいたエアコンを設置するケースがほとんどであり、自社でも一般ユーザー宅との直接取引でエアコンの設置工事を行っていますが、それは、下請けのエアコン設置工事の3分の1程度の件数です。

 なぜ、夏場にエアコンの需要が高まるかというと、当然のことながら、一刻も早くユーザーが涼しさを求めるからです。一刻も早くエアコンという「モノ」が欲しいのではなく、一刻も早く涼しくなるという「コト」が欲しいのです。

 よって、6月~8月の最需要期以外にエアコン設置工事を行っておけば、夏が来て暑くなっても、涼しさという「コト」をスムーズに提供できます。そこで、6月~8月以外は、工事費を半額にしてエアコン設置工事を提供することとしました。

 ただし、これはあくまでも直接取引を行うきっかけです。これをきっかけにして、定期的に顧客宅へ訪問し、アフターフォローを行って関係性を構築し、エアコン以外の電気工事を提供していくこととしました。

 うまくいかない電気工事店の経営を儲かるようにする着眼点のひとつとして、「モノ」ではなく「コト」に着目することが挙げられます。そして、それをきっかけに顧客との関係性を構築し、顧客を生涯顧客としていくこの取組み、今後の展開が楽しみです。

関係性に関する参考コラム

 ■評判が良く人気・売上の高い値引に頼らない電気店を経営するには
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