ガソリンスタンドの油外商品販売で売上を向上させるコツ(販売編)

戦略の考え方

囲い込みによりリピーターへ育成する

 前回のコラムで、油外商品を販売するための集客方法について述べました。
 ここで留意しなければならないのは、イベントなどで集客した新規顧客をリピーターに育て上げなければ、油外商品は効率的に売れていかない、ということです。

 この育て上げるために有効なツールとして挙げられるのは、メール会員制度とクレジット会員制度でしょう。
 メール会員は、当店のメールを受信する設定をしていただければ、ガソリンが割引となる制度とします。これにより、イベントやキャンペーンのお知らせがしやすくなります。
 クレジット会員は、当店で使えるクレジットカードに入会していただければ、ガソリンが割引となる制度とします。これにより、手持ちの現金がなくても油外商品を購入することが可能となります。
 つまり、来やすくし、買いやすくする、ということです。

 よって、イベント開催時には、来店された顧客に油外販売を行うことよりも、新規顧客がリピーターになっていただけるように、メール会員やクレジット会員の入会について、徹底して声掛けを行います。
 【参考記事】 業務を徹底させるために
 
 このようにして、油外商品販売の下地を作った上で、イベント終了後から、来店客へ油外商品販売のための声掛けを行っていきます。この時のポイントは2つです。
 1つめは、顧客が「Yes」と答えやすい声掛けから始めること。2つめは、声掛けの結果を記録に残し蓄積することです。

顧客心理を踏まえた接客

 1つめのポイントである、顧客が「Yes」と答えやすい声掛けから始めること、ですが、人は会話の中で最初の応答として「Yes」と答えるか「No」と答えるかで、その後の展開が変わってくるものです。例えば、以下のやり取りを考えます。

 スタッフ「タイヤの空気圧の点検はいかがですか」
 顧客「はい、お願いします」
 スタッフ「一緒に、エンジンルームの点検はいかがですか」

 これは、会話の最初の応答が「Yes」の事例です。では、以下のやり取りはどうでしょう。

 スタッフ「エンジンルームの点検はいかがですか」
 顧客「いいえ、結構です」
 スタッフ「では、タイヤの空気圧の点検はいかがですか」

 どちらのほうが、2回目のスタッフの声掛けに対して応じやすいか、ということです。私の体験からしても、最初のアプローチとして、顧客が「Yes」と言いやすい、タイヤの空気圧点検から入っていくのが、非常に有効だと思います。

エクセルによる顧客管理

 2つめのポイントである、声掛けの結果を記録に残し蓄積すること、ですが、顧客の車両の前後についているナンバープレートの数字(原則4桁)と声掛けの結果を紐づけることにより、再来店時に効果的なアプローチが可能となります。
 店頭に置いたノートパソコンに顧客の4桁の車両番号を打ち込めば、今までに誰がどんな声掛けをして、顧客はどんな反応をしたのかが分かるようにします。具体策は以下のコラムを参考にして下さい。
 【参考記事】 儲かるロードサイド店の顧客管理

モチベーションを維持・向上させる

 ガソリンスタンドで扱う商品は、他店と差別化することが困難なものがほとんどです。よって、スタッフの質で差別化する必要があります。
 スタッフの質は、知識や技術といった表層化する面と、モチベーションといった内面で決まってくるはずです。ガソリンスタンドにおいては、知識や技術の維持・向上の研修はよく耳にしますが、モチベーションの管理は弱い印象があります。モチベーションはどういうときに高まるのかという仕組みを理解し、モチベーション向上のための具体的なアクションを設定しましょう。
 【参考記事】
 ベテラン社員のモチベーション
 年上の部下への対応

 以上のように、油外商品の販売は、集客→固定化→販売、といったストーリーとその具体策の設定が必要です。精神論を振りかざし、がむしゃらに声を掛けさせても、現場は疲弊し続け、離職者が増えるだけなのです。
 さて、貴店では、油外商品販売のためにどのようなストーリーが設定されていますか?そして、そのストーリーに基づいた具体策はどのようなものですか?

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