先日、ある呉服店の経営者から以下のご相談をいただきました。市場規模は全盛期の7分の1に縮小したと言われる呉服業界ですが、お話を伺うと、着物専門のコンサルタントを招聘し、ホームページを充実させて販促を行っているものの、業績がどうもパッとしない、ということでした。
この呉服店のホームページは、デザインもきれいで、確かにお金がかかっていそうなのですが、作っただけで終わっている印象を受けました。
ホームページは一旦作ってしまえば、更新するのは手間がかかります。そこで、ブログやSNSなどで常に情報発信をしていく必要があります。顧客が望んでいる情報をタイムリーに提供することは、顧客にとって役に立つブログになります。それは、役に立つ店舗という印象を与え、利用を促すことになります。
今回のコラムでは、呉服店がどのようにして役に立つ情報発信をしていくべきか、その方策を見ていきます。
儲かる人気の呉服店になる情報発信の方策1:質問掲示板を活用する
情報発信が苦手な方は、ネタがない、何を書いて良いのか分からない、と言います。そこで、私は「ヤフー知恵袋」や「教えてGoo」などの質問掲示板の活用をお勧めしています。
「ヤフー知恵袋」の検索窓に「着物」と入力すると、様々な着物に関する質問が出てきます。例えば、身長167㎝の女性がリサイクルの着物をどう着こなすべきかという質問をしています。呉服店はこの質問に答えることが可能なはずですので、掲示板で答えるのではなく、自社のブログに答えを書くようにすると、この質問掲示板はネタ探しのツールになります。
ただし、ブログは書くだけではなく、読ませなくてはなりません。そこで次の一手を考えます。
儲かる人気の呉服店になる情報発信の方策2:毎日同時刻に発信する
自店の顧客予備軍に対して、沢山の役に立つ情報を提供することは自店の価値を上げることとなり、売れる、儲かる可能性を高めます。よって、毎日更新することをお勧めしています。そんな時間はない、という方もいるのですが、それは、情報発信という未来の売上を作る作業よりも他のことを優先させている方です。
もし、今、売れていない、儲かっていない、ということであれば、それは優先順位を間違えたから今の状況を招いたのかもしれません。そして、その状況を招いてしまったからには、売上・利益を取り戻すために相応の努力が必要であることも踏まえて、情報発信に対する考え方を見直す必要があるでしょう。
さらには、毎日同時刻に更新することもポイントです。朝食時に見るテレビ番組が決まっているように、同じ時刻に役立つブログが更新されることを知れば、1日の生活サイクルに食い込むことが可能です。それは、読者が自店のブログから離れられなくなることを意味します。
ブログで稼いでいるプロの方から伺いましたが、ブログの更新を3か月続けることの出来る人は8割、半年は5割、そして1年は1割だそうです。つまり、1年以上継続してブログを更新することは、他店と明確な差別的優位性を手にすることとなります。
ただし、内容もそうですが、次に示す読みやすさも意識する必要があります。
儲かる人気の呉服店になる情報発信の方策3:見出しで繋ぐ
あるプロのライターから伺った話ですが、一般的に1記事の分量は2,000文字を超えると読むのが負担になるそうです。反面、800文字に満たないと中身が無い印象を与えるということでした。よって、1記事の分量は800~2,000字で収めることが有効でしょう。
ただし、2,000字程度の記事になると、読み手は途中で読むのを止めてしまう場合もあります。そこで、見出しを活用します。新聞は見出しがなかったら誰も読まないと言います。最初の出だしの文章を読んでいただき、見出しまで繋ぐ。そして次を読んでいただき、その次の見出しまで繋ぐ、という形で、最後まで読ませる工夫が必要です。
今回のコラムでは、人気の儲かる呉服店になる情報発信の方策として、1.掲示板を活用する、2.毎日同時刻に更新する、3.見出しで繋ぐ、を挙げました。
なお、呉服が売れない理由は以下の8つの「ない」があるからと言われます。
1.高くて買えない
2.気に入ったデザインが見つからない
3.どこで購入すればいいかわからない
4.気軽に入れない
5.着付けができない
6.着こなし方がわからない
7.着る機会がない
8.手入れ方法がわからない
日々の情報発信でこれらを潰していきましょう。
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