小規模事業者持続化補助金に採択!テイクアウトカフェの事例⑤

小規模事業者持続化補助金

 「自分のことは自分が一番知っている」と言う方がいますが、事業経営においてはそれが当てはまるとは限りません。小規模事業者がとるべき戦略は「弱みの克服」ではなく「強みの強化」ですので、自社の強みを把握する必要がありますが、これを見出せないケースが多い印象があります。

 今回のコラムでは、小規模事業者持続化補助金に採択されたカフェがどのようにして自店の強みを見出し、まとめていったのかを見ていきます。

当初把握していた強み


 小規模事業者持続化補助金に応募する際は、最低限以下の書類を作成・提出しますが、様式2-1<経営計画>には赤枠で囲んだ部分、「3.自社や自社の提供する商品・サービスの強み」という欄があり、ここも埋める必要があります。

 事前に同店の経営者が記載してきた内容は、概ね以下の内容となっていました。

 ①お昼から夜中まで通しで営業している。
 ②ソファーでゆっくり過ごす、カウンターでスタッフと話す、1杯だけサクッと飲む、ファストフード店のように軽食をとる、テイクアウトをする、など幅広い使い方が可能である。
 ③市内の散策ルート上に立地しており、観光客が入店しやすい。
 ④無農薬、新鮮、作り手の顔が見える、グルテンフリー、発酵食品、カフェインレスといった食材を使用した料理など健康・安心志向のメニューが多い。
 ⑤風味が際立つスペシャルティコーヒーを積極的に提案し、多くの顧客から高い評価をいただいている。
 ⑥「インスタ映え」するドリンクの提供や料理の盛り付けができるため、SNSに投稿してもらえることが多い。

 これらから「真の強み」を見出していきます。

真の強みの見出し方


 同店が記載してきた上記①~⑥は同店の強みがもたらした「結果」です。そこで、なぜその「結果」をもたらすことができたのかを検討すると「真の強み」を見出すことが可能となります。

 例えば「①お昼から夜中まで通しで営業」がなぜ可能になっているのか、つまり①の要因を考えていただくと「シフトに融通の利くスタッフが在籍しているから」とのことでした。これが同店の真の強みとなります。

 このようにして、それぞれを見ていくと以下の強みが出てきました。

 ②の要因→面積が広く、店舗設計時に多様な使い方を想定した店舗である。
 ③の要因→観光客を標的顧客としており、ターゲットが明確になっている。
 ④の要因→健康・安心志向を店舗コンセプトとしており、店舗の基本的な考え方が明確になっている。
 ⑤の要因→スタッフのコーヒーに関する知識が豊富であるとともに、顧客とのコミュニケーション力が高い。
 ⑥の要因→盛り付けに関する情報収集に注力している。

 このようにして、同店の真の強みを見出したわけですが、これだけでは「3.自社や自社の提供する商品・サービスの強み」として書くには片手落ちです。

自社の提供する商品・サービスの強みの見出し方


 「3.自社や自社の提供する商品・サービスの強み」は【自社の強み】と【自社の提供する商品・サービスの強み】を書く必要がありますが、上述の強みは【自社の強み】であり【自社の提供する商品・サービスの強み】を見出せておりません。

 そこで同店は、上述の【自社の強み】でどのような商品を提供できているか、という観点から以下を【自社の提供する商品・サービスの強み】としました。

 ・無農薬栽培の新鮮な食材を使用したグルテンフリーな料理、カフェインレスの飲料、発酵食品を提供し、顧客の健康に対するニーズを満たしている。
 ・作り手の顔が見える食材を利用した料理を提供し、顧客の安心を得たいというニーズを満たしている。
 ・盛り付けのきれいな料理を提供し、顧客のSNSを通じた周囲からの承認を得たいというニーズを満たしている。

 強みの見出し方は「なぜそのような結果を出すことができたのか」と問いかけることが一つのポイントとなります。そして、このようにして強みを見出したら、次回のコラムで見ていく「4.経営方針・目標と今後のプラン」で今後どのように強みを活用していくかを検討することとなります。

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