小規模事業者持続化補助金に採択!持帰り居酒屋の事例(その3)

小規模事業者持続化補助金

 タイ・ベトナム料理を中心にメニュー展開をしているその居酒屋を営む事業者は、テイクアウトに力を入れたいと考えており、これに対応していることを看板で訴求するべく、その費用を小規模事業者持続化補助金で賄うこととしました。

 当補助金に応募する際は、最低限、下図の様式1~5の提出が必要ですが、様式2と3の内容が審査され、それを通過すると晴れて採択ということになり、補助金を受け取る権利を得ることができます。

 同店は初めて補助金に応募するため、どのように様式2と3を記載するべきか戸惑いながら、記載したものをご持参いただき、ブラッシュアップしていった結果、採択となりました。このプロセスを紹介するシリーズの3回目になる当コラムでは、上図の赤囲み部分「4.経営方針・目標と今後のプラン」を見ていきます。

「方針」とは

 「経営方針・目標と今後のプラン」をまとめて書こうとすると、冗長性が高まる可能性があるため、【経営方針】【目標】【今後のプラン】と項目を設け、切り分けて記載すると、書きやすく、そして読みやすくなります。

 同店はこれを意識していました。そこで予め書かれてきた【経営方針】を拝見すると、以下のような内容になっていました。

 ①顧客から「美味しかった」という言葉を聞くことが何より幸せ
 ②顧客が満足する食事を提供し、接客をする
 ③厨房担当もホール担当も明るい返事をする
 ④笑顔の接客を心がける

 ネット上の辞書で「方針」を調べると「目標を達成するための活動の方向づけや制約条件のこと」とあります。これを踏まえて、これら4つの方針を見てみると、①は方針とは言えず、経営者の気持ちを述べたにすぎません。

 また、②~④から伺えるのは、接客を高度化していくという方針です。ここに今後強化していきたいテイクアウトに関する方針の記載がありませんでしたので、検討・追記していただきました。

目標の到達可能性

 【目標】については、以下の内容が記載されていました。

 ①地域の一番店になる
 ②自店が立地する自治体で一番の繁盛店になる

 これらは何をもって「一番」と判断することになるのかが不明です。また、いつ達成するべき目標なのか期限が切られていません。つまり、いつまでに何を達成するのかが分からないので、達成が甚だ不透明と言わざるを得ないわけです。よって、目標を設定し直していただきました。

「今後のプラン」の落とし穴

 【今後のプラン】については、以下の内容が記載されていました。

 ①ランチは今のままでしばらく続ける
 ②ディナーは2種類の880円セットを始める
 ③顧客が一人でご入店しやすいように人気商品をサービス価格で販売する
 ④ランチを500円でテイクアウトできるようにする

 ここで気になった点は、時間軸がないこと、具体性がないこと、視点にヌケモレがあることです。
 
 当欄は、今後のプラン、つまり計画を述べることになっています。よって、時間軸を設け、何をいつ実施するのかが示されて、初めて計画となり得ます。

 また、とるべき行動が具体的に示されていれば行動を起こしやすくなります。セットを提供するために何を行うのか、サービス価格で販売するために何を行うのか、具体的な行動を検討します。

 そして、経営資源は「人」「物」「金」「情報」ですが、商品つまり「物」に関する記述に留まっており、視点にヌケモレが発生しています。他の視点でも今後のプランを検討する必要があります。

 多面的な視点、中長期的な視点は経営者には必須の視点と言えます。様式2の作成を通じて、そのような視点からも事業を検討していただけたらと思います。

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