低感染リスク型ビジネス枠で【不採択】だった写真スタジオの事例③

小規模事業者持続化補助金

 同店は、写真撮影やその関連業務を主たる事業としていますが、新型コロナウイルス感染症の影響により客足が遠のき、業績が低下してしまいました。そこで店舗改装を行うこととしましたが、その費用の一部を小規模事業者持続化補助金<低感染リスク型ビジネス枠>で調達するために計画書を作成し、申請したものの不採択という結果になりました。

 当コラムでは、同店が作成した計画書の内容から、なぜ不採択という結果になったのか、想定される理由を検証し、採択される計画書の書き方を考えていきます。今回は低感染リスク型ビジネス枠で【不採択】だった写真スタジオの事例②で取り上げた<経営計画>「2.新型コロナウイルス感染症の影響・既に取り組んでいる対策」に引き続き<補助事業計画>「1.補助事業名」を取り上げます。

1.不採択の想定理由「補助事業名」編

 補助金応募時のルールブックである公募要領内の「審査の観点」を見ると、補助事業名によって採択結果が左右される可能性は低いと感じます。ですが、補助事業名を見るとその補助事業が採択されるか否かほとんど判断がつくわけで、その理由を述べていきます。

(1)制限字数を超えている

 当補助金の計画書フォーマットの中で<補助事業計画>「1.補助事業名」欄を見ると、30文字以内で記入することという記載があります。ですが、同店が記載してきた補助事業名はこれを完全にオーバーしていました。

 当補助金に採択された事業者は、補助事業名とともにネットで公表されます。その際に、公表する側としては、制限字数を守らない補助事業名は公表しにくいものです。指示を守らない事業者に補助金を差し上げることを公表することになるからです。

 実際に全採択者の補助事業名を精査したわけではありませんので、もしかしたら制限字数を守らない事業者も採択されているのかもしれません。ですが、そのような公表する側の意識を考えた場合、制限字数を守らないことは、不採択の想定理由として挙げることが可能なのではないでしょうか。

(2)3密を想起させてしまう

 当補助金の公募要領1ページの冒頭には【事業概要】として以下の記載があります。

 小規模事業者が経営計画及び補助事業計画を作成して取り組む、感染拡大防止のための対人接触機会の減少と事業継続を両立させるポストコロナを踏まえた新たなビジネスやサービス、生産プロセスの導入等に関する取組を支援するものです。

 上記の青色マーカー部分から分かるように、当補助金は新型コロナウイルスの感染拡大防止対策が求められています。そのために黄色マーカー部分の対人接触機会の減少が必要なわけですが、それ以外にも感染リスクは低減させるに越したことはありません。

 感染リスク低減策のひとつに、密閉・密集・密接を示した3密の回避がありますが、同店の補助事業名は、捉え方によっては、この3密を想起させてしまう補助事業名となっていました。

(3)接触頻度の減少がうかがえない

 上記公募要領【事業概要】の黄色マーカー部分から分かるように、当補助金はそれを使うことによって対人接触機会の減少が求められています。よって、そのような効果に結びつくキーワードが盛り込まれている事業名は、事業内容も当補助金の趣旨に沿ったものであることが想定されます。

 よってキーワードとして「オンライン」「通販」「非接触型」などが考えられますが、同店が記載してきた補助事業名には、対人接触機会の減少をうかがわせるこのようなキーワードは含まれていませんでした。

 今回のコラムでは、小規模事業者持続化補助金<低感染リスク型ビジネス枠>で不採択だった写真スタジオの<補助事業計画>「1.補助事業名」から、(1)制限字数を超えている、(2)3密を想起させてしまう、(3)接触頻度の減少がうかがえないことを挙げました。

 名は体を表すと言います。補助事業名で採択・不採択が決まるとは考えにくいですが、補助事業名から、当補助金の目的に合致した補助事業の内容なのかどうかはうかがい知ることができるため、当補助金の目的をしっかり押さえた上で、補助事業を検討することが必要なのではないでしょうか。

 なお、次回は同店の<補助事業計画>「2.補助事業の内容」を取り上げて不採択の想定理由を検討していきます。

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