持続化補助金【低感染リスク型ビジネス枠】米穀販売業の採択事例①

小規模事業者持続化補助金

 同社は、お米や農薬・肥料の販売を主たる事業としていますが、新型コロナウイルス感染症の拡大を受けて発出された緊急事態宣言により、飲食店が営業を自粛した結果、お米が売れなくなり、業績が低下してしまいました。そこで、お米の自動販売機を導入することとしましたが、その費用の一部を小規模事業者持続化補助金【低感染リスク型ビジネス枠】で調達するために計画書を作成し、応募した結果、無事採択されました。

 当コラムでは、同社が作成した計画書の内容から、なぜ採択されたのか、想定される理由を検証し、採択の可能性を高める計画書の書き方を述べていきますが、今回は<経営計画>「1.自社の事業概要」を取り上げます。

1.採択の可能性を高める「自社の事業概要」の書き方

(1)可能な部分は削除する

 当補助金に応募するには、当補助金のホームページから【様式1】経営計画及び補助事業計画をダウンロードし、これに記入する必要がありますが、この計画書には冒頭に【作成にあたっての注意事項】や、各欄に黄色マーカーが引かれた但し書きがあります。これらの文字数は合計で585文字であり、A4用紙3分の2程度を占めています。

 そして、この冒頭に記載のある【作成にあたっての注意事項】欄には以下の記述があります。

  • <経営計画>及び<補助事業計画>は、合計最大5枚までとしてください。
  • 「本注意事項」、下記の「<経営計画>及び<補助事業計画>内の黄色塗りつぶしの文書」については、申請時に削除して構いません。

 計画書を制限枚数の5枚以内で作成する必要がありますが、冒頭の注意事項や但し書きは削除して良いということです。これを行うことによりA4用紙3分の2程度のスペースを確保することができ、その分、読み手に訴求するべき内容が書けることになります。

 不採択の事業者はこれを行っていないケースが多い印象がありますが、今回の事例企業はきっちりこれらを削除して、スペースを確保し、5ページを丸々使って計画書をまとめていました。

(2)適切な見出しを設ける

 今回見ていく<経営計画>「1.自社の事業概要」には以下の但し書きがあります。

 ※自社の概要や経営状況、課題、特徴、自らが製造・販売・提供している商品・サービスの内容や市場動向等について記載してください。また、自社の経営方針・目標等についても記載してください。

 これらの項目は、現状の説明と今後の説明に切り分けることができます。また、現状の説明は内部環境と外部環境に切り分けることができます。同社はこれを踏まえ、以下のように見出しを設けました。

 このように、但し書きの内容に対して忠実に見出しを設けることは、読み手が求める内容を記載できる可能性を高めることになり、採択を引き寄せたと言えるでしょう。

(3)表やグラフを活用する

 同社は「提供している商品・サービス、強み」といった内容の見出しの下に、提供している商品と強みの説明をまとめた一覧表を盛り込んでいました。また、「経営状況」といった内容の見出しの下には、販売先別の売上構成比をまとめた一覧表を、「市場動向」といった内容の見出しの下には、需要量や販売価格のグラフを盛り込んでいました。

 このように表やグラフを活用することは、計画書が読みやすくなり、読み手の理解を深めることが可能になります。反面、特にグラフはスペースをとるため、5枚制限というルールを守るためには盛り込むグラフは精査して、効果的なものに絞る必要があります。

 今回のコラムでは、小規模事業者持続化補助金【低感染リスク型ビジネス枠】に採択された米穀販売業の<経営計画>「1.自社の事業概要」の書き方として、 (1)可能な部分は削除する、(2)適切な見出しを設ける、(3)表やグラフを活用する、を挙げました。

 次回のコラムでは、今回見た<経営計画>「1.事業概要」に続いて「2.新型コロナウイルス感染症の影響・既に取り組んでいる対策」を見ていきます。

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