ガソリンスタンドにおける経営ビジョン3つのポイント

経営の姿勢

 ガソリンスタンド関連のある企業様より講演のお問い合わせをいただきました。ガソリンスタンドに卸売もしているようで、卸売先のガソリンスタンド経営者がビジョンを持っていないケースが多いというお話をされており、ビジョン設定に関する内容も講演に盛り込んでほしいというリクエストがありました。

 確かに弊社が、事業運営のご支援をする際に、経営者にビジョンを伺っても、明確なものを即答出来るケースは少ない印象があります。ビジョンを持ち、目の前の仕事だけでなく数年先のありたい姿を描くことは、経営に力を与えることができます。

 今回のコラムでは、そのような経営ビジョンを設定するにあたり、気を付けたいポイントを見ていきます。

経営ビジョンのポイント1:大っぴらに言えるか

 経営に力を与える経営ビジョンは、人材募集にも効果を発揮します。
 例えばあるガソリンスタンドに「アルバイトスタッフ募集」と書かれている看板があったとします。そして、別のガソリンスタンドでは「安全安心を通じた地域密着度ナンバーワンのガソリンスタンドになるために、一緒に働いてくれるアルバイトスタッフ募集」という張り紙があったとします。

 どちらが応募者を惹きつけるかというと、ビジョンを示している後者でしょう。目指す姿を持っているということは、人材を惹きつけることに役立ちます。

 人材不足に苦しむ、ある経営者は、3年後のありたい姿として「のんびりしたい」というビジョンがあることを私に話してくれました。では「当社社長がのんびりするために、一緒に働いてくれるアルバイトスタッフ募集」という募集告知が成り立つのか、という話です。

 多くの方が共感し、一緒に目指したくなるビジョンは、大っぴらに言えるビジョンです。そのようなビジョンを設定しましょう。

経営ビジョンのポイント2:定量・定性の両面からの検討

 「売上高○円」「経常利益○円」など数字で示された定量的なビジョンは、明確で分かりやすい反面、自社さえ儲かればよく、社会性に欠けると捉える向きもあります。

 売上・利益は顧客への貢献度を数値化したものですから、どのような貢献をしたいのかという観点からも検討する必要があるでしょう。例えば、「カーメンテナンスなら当店と言われるガソリンスタンド」「『ありがとう』が飛び交うガソリンスタンド」といった、数値で表すことのできない定性的なビジョンも検討しましょう。

経営ビジョンのポイント3:達成の瞬間を今から味わえるか

 中小企業診断士である私に、その資格を目指す方から「来年、診断士試験に合格するためにはどうしたらよいですか」という質問がありました。

 そこで、私は以下の質問を投げかけました。
 「来年の合格発表はどこで何時に確認しますか」
 「その際はどんな服を着ていますか」
 「その場はどんな匂いがしますか」
 「発表前の気分はどうですか」
 「合格者一覧の掲示板であなたの受験番号を見つけた時、どんな声が出ますか」
 「鳥肌は立ちますか」
 「涙は出ますか」
 「その涙は何で拭いますか」

 このような質問に答えていくことで、その方はビジョン達成の瞬間を味わっていきました。ゴールを味わえば後は走るだけです。その方は、ひたすら受験勉強に励み、めでたく合格しました。

 経営ビジョンを設定したら、ぜひ達成の瞬間を自問し、味わっていただきたいと思います。それを味わうことができなかったとしたら、それは本気の経営ビジョンではない可能性があります。

 今回のコラムでは、ガソリンスタンドにおける経営ビジョン3つのポイントとして、1.大っぴらに言えるか、2.定量・定性の両面からの検討、3.達成の瞬間を今から味わえるか、を挙げました。これらを意識してビジョンを打ち立て、経営を強くしていただけたらと思います。

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