1.はじめに
(1)記事の概要
本記事では、競争激化する現代においてガソリンスタンドが生き残るための戦略を考える上で欠かせない、現状分析の手法として3C分析をご紹介します。自社の強みや課題を認識し、競合の動向を把握し、市場動向や顧客のニーズを理解することで、生き残りを図るための具体的な戦略を立案することが可能です。
(2)記事の対象者
- ガソリンスタンド経営者や店長
- ガソリンスタンドの業界関係者や経営コンサルタント
- 競争の激しい業界で店舗ビジネスを手掛ける方
- 有効な戦略を見出したい方
(3)記事を最後まで読むメリット
本記事を最後まで読むことで、有効な戦略策定の鍵となる現状分析の手法を習得することができます。自社の強みや弱みを客観的に把握し、競合の動向や市場のトレンドを把握することで、より効果的な経営戦略を構築するためのヒントが得られるでしょう。
2.3C分析とは
3C分析は、自社 (Company) ・競合 (Competitor)・市場/顧客(Customer)の3つの視点から現状を分析することで、環境をまんべんなく拾い上げていくことができます。以下でそれぞれの視点を見ていきます。
3.自社(Company)の現状を把握する
自社(Company)の現状は、自社の経営資源の現状とも言えます。経営資源には、「人」「物」「金」「情報」がありますが、これらを具体的に示すと以下となります。
【人的資源】経営者やスタッフの経歴、保有するスキルなど
【物的資源】店舗や保有する設備など
【財務的資源】保有している現預金、金融機関の与信枠など
【情報的資源】受発信している情報の質と量、その媒体など
例えば、あるガソリンスタンドの経営資源を分析すると以下の内容となりました。
ガソリンスタンドの自社分析の事例
【人的資源】
- 自動車だけでなく自転車やバイクなどの整備対応も行い、地域住民の利便性を高めている。
- スタッフ全員が、ガス・石油の取扱資格や豊富な知識を持っているため、顧客宅にてトラブルが生じても迅速に対応出来る。
- 長年の事業展開や、社員の高い定着率により、顧客との信頼関係が構築されている。
- 後継者が不在であり、中長期的な事業展開に不安がある。
【物的資源】
- 知名度の高い公園のそばに立地しており、シーズンになると店舗前の交通量が増加するとともに、80台収容の駐車場や40台収容の駐輪場を保有している。
- 店舗に自動販売機を10台設置しており、顧客の利便性が高く、現在では希少性の高いカップヌードルの自販機もあり、話題性を高めている。
- 自家発電装置が整っておらず、停電時にPOSレジ・計量機が使えなくなり、燃料などの供給が手動によるものになってしまう。
【財務的資源】
- 売上の6割を占める燃料油販売で利益がほとんど出ておらず、資金繰りが厳しい。
【情報的資源】
- 手書きのノートで顧客を管理しており、スタッフ全員で共有出来ているため、顧客との話が通じやすい。
- インターネットを活用した情報提供は実施していない。
ここまでが自社の分析ですが、以下で競合や市場/顧客といった外部環境の把握について、具体的な方法を見ていきます。
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