ガソリンスタンドの集客力を向上させる3つの手法

リピーターの確保

 最近の車は、技術開発が進んだ結果、燃費が非常に良くなり、また、ハイブリッド車や電気自動車の普及も進んだことから、ガソリンの需要は先細ることが考えられ、ガソリンスタンドの客数増加は見込みにくくなります。

 とは言え、客数の減少に対して何も手を打たなければジリ貧となります。売上高は客数と客単価の掛け算で算出されますが、エンジンオイルやタイヤなどガソリン以外の商品(油外商品)で客単価を上げようとしても、客数がなければどうしようもありません。

 そこで、今回のコラムでは、ガソリンの市場規模が縮小する中、客数を維持・向上させるにはどのような手法をとるべきかを見ていきます。

1.ガソリンスタンドの集客力向上手法

ガソリンスタンドの集客力向上手法(1)イベントを実施する

 イベントは費用がかかりますが、これで集めた顧客がリピーターになっていただければ、最終的に元を取ることが可能となります。

 イベント費用の捻出が厳しい小規模事業者(ガソリンスタンドの場合、役員・パートタイマー除くフルタイム勤務者が5名以下)は、イベントの告知費用として小規模事業者持続化補助金の活用が可能です。これは、原則として販路開拓等の費用について3分の2、上限50万円を補助する制度です。

 ガソリンスタンドのイベントで効果的なのは、車でなければ持ち帰ることができないような嵩張るもの、重いものをプレゼントすることです。その代表格はボックスティッシュですが、他にもパンやミネラルウォーターなど様々なものがあるはずですので、検討してみましょう。その上で以下の取組みを行う必要があります。

ガソリンスタンドの集客力向上手法(2)再来店促進の仕組みを作る

 イベントを実施して来店客に景品を渡して終わりでは集客力は高まりません。再来店したくなる仕組みを作っておく必要があります。

 ある美容室は、ネットで集客をしていますが、それを見て初めて来店された顧客には、次回以降3回使える割引カードを配布しています。次回来店で1,000円引き、その次は500円引き、最後は200円引きとなっています。

 また、あるカフェではスタンプカードを配布しています。このカードはご来店の都度スタンプを1個押し、12個貯まるとドリンクが1杯無料となるものですが、予め2つのスタンプが押されています。ゼロを1にするのは労力がかかる印象がありますが、1を2にするのはそれほどでもないと感じるものです。

 また、メール会員制度などを用いた固定化策もあります。いずれにせよ、顧客との接点を持ちやすくすることを意識して再来店促進の仕組みを作っていきましょう。

ガソリンスタンドの集客力向上手法(3)差別的優位性を構築する

 イベントで集客し、ご来店くださった顧客に再来店を促進させる仕組みに乗っていただくということは、他店から顧客を奪い、自店のファンになっていただくということですから、他店との差別的優位性が必要となります。

 立地や店舗規模という条件は簡単には変えることができませんので、その条件の中で他店よりも優れ、顧客に価値を提供できるようにしなければいけないということです。その方向性として、関係性を深めたり、専門性を高めたりするというものがあります。

 関係性を深めるためには、顧客との雑談、顧客宅への訪問、接客力の向上などが挙げられますが、具体的な方策としては、以下のコラムを参考にしてください。

 専門性を高めるためには、どの分野、どの商品の専門性を高めるべきか選択と集中がまず必要です。具体的な方策としては、以下のコラムを参考にしてください。

 今回のコラムでは、ガソリンスタンドの集客力を向上させる手法として、(1)イベントを実施する、(2)再来店促進の仕組みを作る、(3)差別的優位性を構築する、を挙げました。これらは一連の流れになっていますので、それぞれの関連を意識して取組んでいただければと思います。

2.当コラムの解説動画

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