仕事しない、動かないとスタッフに思われている店長の特徴とは

経営の姿勢

批判を受ける現場に出ない店長

 あるガソリンスタンドの店長は、ほとんど現場に出ることがありません。1日中、事務室に籠もっており、現場のスタッフは「店長は仕事をしないで事務室で遊んでいる」とイライラしながら現場を駆けずり回っています。いわゆる「事務室引きこもり系」の店長です。

 ガソリンスタンドは、現金管理、伝達事項の作成、請求書の管理、シフト作成、本社との打合せ、クレーム対応など想像以上に後方業務が多く、それらを店長が引き受けるケースがほとんどです。

 しかし、そのような後方業務の合間に、たまたま休憩しているところを店舗スタッフに見られたりすると前述のような不満が出てきます。店長の行動の一部を見て、店長の働きぶり全部を判断するわけです。

 特にガソリンスタンドの現場は、夏は暑く、冬は寒く、非常に過酷な環境であり、冷暖房の効いた事務室でまったりしている店長を店舗スタッフが見てしまうと、余計にその感情が強まってしまいます。

店長は現場に出さえすれば良いのか

 店舗スタッフから不満が出る「事務室引きこもり系」店長の特徴として、コミュニケーション量の少なさ、質の低さが顕著である、という点が挙げられます。

 かつて店長が一般社員やアルバイトだった頃、店長は雲の上の存在だったはずですし、後方業務がどれだけあるのかも想像できなかったはずです。しかし、子どもが大人になるにつれ、子どもの感覚が薄れていくのと同じで、店長になると一般社員やアルバイトだった頃のそのような感覚が薄れていきます。

 その感覚を失っていない店長は、現場に出ずとも店舗スタッフと積極的に関わり、コミュニケーションをとろうとします。現場に出ずっぱりの店長が意外とスタッフから慕われるのは、結果として店舗スタッフと積極的に関わっているからです。

 とはいえ店長として、現場で店舗スタッフと一緒に駆けずり回ってばかりいることは一概に良いとは言えないはずです。なぜなら、店長にしかできない仕事をないがしろにしているからです。店長であるなら店長にしかできない仕事をするべきです。

例外の原則とは

 「事務室引きこもり系」店長のもう一つの特徴として、戦略的思考が浅い、という特徴もあります。

 ちなみに、組織を構成する際の原則として「例外の原則」というものがあります。これは、組織のトップは部下に権限委譲をして日常業務を任せ、戦略策定といった非日常業務に専念するべき、という原則です。

 店長も同様で、店舗を中長期的かつ全体的な視点から俯瞰し、戦略を構築していくという店長にしかできない仕事に専念する必要があります。
 後方業務が多いから現場に出ないのではなく、日常的に発生する後方業務を店舗スタッフに分担させ、自身は戦略的なシフトの作成や店舗スタッフとのコミュニケーションといった人的資源の充実、工具・機器類の管理といった物的資源の充実、金銭管理といった財務的資源の充実、情報収集による情報的資源の充実、といった各種経営資源の充実による戦略の構築をするのです。

 店長が現場に出るか出ないかという点は大きな問題ではありません。店長にしかできない仕事をしているかいないかが大きな問題なのです。
 そして、経営者として店長を雇用している場合は、店長の在り方を決めるこの点を強く店長に訴求する必要があります。ガソリンスタンドの業績は店長次第です。会社の業績は各店舗の業績の総和ですから、経営者として店長の在り方を真剣に訴求することは、当然、全社の業績につながっていきます。

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