ガソリンスタンド減少時代に生き残るための前提

戦略の考え方

ガソリンスタンドの減少が止まらない

 本日の日本経済新聞のトップ記事は出光興産と昭和シェル石油の経営統合でした。ガソリンの需要減少とともに、平成6年度末に全国で60,421軒あったガソリンスタンドが、平成28年度末では、31,467軒まで減少しています。

 実に22年間で約48%のガソリンスタンドが事業を止めたということになります。このように国内のガソリンスタンド軒数の減少が止まらない中、今回の統合は、海外展開を視野に入れています。

 しかし、国内の既存ガソリンスタンドは、そのほとんどがメーカーとは別資本かつ地域密着型で事業を展開しており、海外展開するわけにもいかないでしょう。では、どのように事業展開をすれば生き残ることができるのでしょうか。

まずは、土壌を整備する

 結論から言うと、オイルや洗車、タイヤなどガソリン以外の商品、つまり業界で言うところの油外(ゆがい)商品の販売を強化して原資を作り、それを使って徐々に多角化展開に舵を切ることです。

 どのような多角化がベストなのかは、その企業によって違いますので、当コラムでは、この多角化展開の原資としたい油外商品の売上をどのように確保すればよいのかをお伝えしていきます。

 さて、売上は客数×客単価です。よって、まずは客数を確保する必要があります。客数は初めて来店する新規顧客とリピーターである既存顧客に分かれます。この既存顧客をターゲットとして油外販売を行っていくことが効率の高い販売となります。なぜなら初来店の顧客は、店の様子も分からないため、とりあえずガソリンの給油で済ませようとするケースが多いためです。

 よって、新規顧客を既存顧客に育て上げる必要があります。幾度か同じスタンドに通ううちに、「オイル交換してみようかな」「洗車してみようかな」と思わせることです。その仕組みなくして、新規顧客の獲得に走っても、リピーターは確保できず、油外商品の売上につながる可能性は高くありません。

 新規顧客を既存顧客に育て上げるには、土壌を整備する必要があります。それには、まず、「なぜ当社は事業を展開するのか」という経営理念の策定が必要です。もちろん、策定だけでなく、浸透も必要です。
 【参考記事】 
 経営理念が意味するもの
 経営理念の浸透がもたらした効果

 その上で、店舗を充実したものにしていきます。この場合、ハード面よりもソフト面に注力することをお勧めします。
 【参考記事】
 上手な笑顔の作り方
 店舗の雰囲気を良くするには
 傾聴力とリーダーシップ

 この前提が整備されてこそ、油外商品は売れていきます。油外商品の販売は客単価の向上を意味します。その店舗の魅力と商品の必要性を感じて顧客は購買するわけですから、単なるセールストークの巧拙などテクニック論に走っても、短期的効果は上がるかもしれませんが、中長期的には廃れていくのは当然のことです。

 これは脂肪をつけて体を大きくすることと、筋肉をつけて体を大きくすることの違いに例えることができます。どちらが長期的に健康でいられるかは、説明する必要もないでしょう。

 さて、貴店における土壌の整備度は10点満点中何点でしょう?また、何を整備すれば10点になると思いますか?

当コラムの解説動画

Vol.8_ガソリンスタンド減少時代に生き残るための前提

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