ガソリンスタンドの油外商品販売で売上を向上させるコツ(集客編)

戦略の考え方

ガソリンの需要は減少していく

 最近の車は、燃費が非常に良くなり、以前と比べて同じ走行距離でもガソリンの消費量が少なくなりました。また、電気自動車の普及も進み、ガソリンの需要は先細ることが考えられます。

 売上は【客数×客単価】で算出されますが、ガソリンスタンドの客数は見込みにくくなります。よって、ガソリンスタンドの生き残り策としては、客単価を向上させることが有効でしょう。つまり、エンジンオイルやタイヤ、洗車といった油外商品の販売強化をしていくことが当面の生き残り策となります。そして、中長期的には油外商品で稼いだ原資を活用して、事業の多角化も視野に入れなければならないでしょう。
 【参考記事】
 商品単価の向上による売上の増加策
 ガソリンスタンド減少時代に生き残るための前提

油外商品はどうしたら売れるのか

 販売促進戦略には、顧客を自店に呼び寄せる【プル戦略】と、来店された顧客に買っていただく【プッシュ戦略】があり、双方を検討する必要があります。また、「戦略」である以上、「戦術」とは切り分けて考える必要があります。つまり、個人のスキルに依存するのではなく、店舗としてもしくは企業として【組織的に】取り組んでいく、ということです。
 【参考記事】 戦略と戦術の違い
 
 ガソリンスタンドにおけるプル戦略の役割は、給油しに来てもらうことです。そしてプッシュ戦略で油外商品を購入する顧客に育てていく、という手順を踏みます。つまり、まず来店してもらわないことには、はじまらないということです。

プル戦略の例

 プル戦略は、【広告】と【パブリシティ】から構成されます。パブリシティとは、マスコミ各社にニュース素材を提供する活動です。
 【参考記事】 経営革新計画の承認制度

 ここでは、広告について述べていきます。給油しに来てもらうには、当店で給油をする理由を与える必要があります。そこでイベントを企画し、広告により集客を行います。

 イベントになりそうなネタを季節ごとにざっと挙げると以下があります。
 1月:正月、七草がゆ、成人式
 2月:節分、建国記念、バレンタインデー
 3月:桃の節句、3月9日(サンキュウ→感謝の日)、ホワイトデー、卒業式
 4月:エイプリルフール、お花見
 5月:端午の節句、こいのぼり、五月人形、ちまき、母の日
 6月:梅雨、紫陽花、てるてる坊主
 7月:七夕、朝顔、ほおずき
 8月:海、花火、高校野球、浴衣、お盆
 9月:防災の日、重陽の節句、敬老の日、お彼岸、おはぎ
 10月:体育の日、銭湯(10月10日)の日、ハロウィン
 11月:ポッキー&プリッツの日(11月11日)、酉の市、七五三
 12月:クリスマス、大晦日

 さらには、日本の記念日一覧(Wikipedia)に多数のイベントネタが掲載されています。

 このようなネタを活用してイベントを企画します。例えば、お正月に小学生の書き初めをセールスルームに貼り出すというイベントを行えば家族連れの来店が見込めます。2月の節分であれば、給油エリアをカラーコーンで区切って、時間帯を決めて豆まきをします。まいた豆はお持ち帰りいただくことにすれば、子連れの来店が増えるでしょう。

 なお、費用面で厳しい場合は、【補助金】の活用を検討します。規模の小さい事業者であれば、小規模事業者持続化補助金が活用できます。

 【参考記事】 
 ネット販売に押される小売業の集客戦略
 お金をかけずに広告宣伝をするために
 小規模事業者持続化補助金に採択されるには①
 小規模事業者持続化補助金に採択されるには②
 小規模事業者持続化補助金に採択されるには③
 小規模事業者持続化補助金に採択されるには④
 小規模事業者持続化補助金に採択されるには⑤
 小規模事業者持続化補助金に採択されるには⑥
 小規模事業者持続化補助金に採択されるには⑦
 小規模事業者持続化補助金に採択されるには⑧
 小規模事業者持続化補助金に採択されるには⑨

 なお、上記のコラムで取り上げた小規模事業者持続化補助金は2018年5月18日で公募は締め切られました。ですが、毎年公募がされており、公募する際の書類も大きく様式が変わっていませんので、採択を狙う方は参考にしてください。
 補助金は公募期間が短いので、ミラサポJ-Net21などをスマホのお気に入りに入れておき、毎日新着情報をチェックして、補助金に関する情報収集を行います。
 待っていても入ってくる情報は限られますので、こちらから能動的に取りに行く必要があります。

新聞折込チラシの効果

 最近の企業広告は、紙媒体の広告よりも【ネット広告】に軸足が移ってきている印象があります。しかし、ミクシイ・リサーチの調査によると、【新聞の折込チラシ】をほぼ毎日見る人は、全体の71.6%となっています。特に40~50代のチラシ閲覧率が高い状況です。また、折込チラシを見る際の所要時間は、平日平均9.5分、休日平均11.4分となっています。

 そして、チラシを見てとった行動の中で「普段行かないスーパー、ドラッグストアへ買い物に行った」ことがある人は50.5%となっており、まだまだ新聞折込チラシは活用の余地がありそうです。

 繰り返しになりますが、ガソリンスタンドにおけるイベントの目的は、油外商品を買っていただく見込客を増やすことです。よって、一見の顧客よりも、固定的に通って下さる商圏内の顧客を集める必要があります。新聞折込によるチラシの配布は配布エリアが指定できることからもイベントの告知方法としては、有効だと判断できるでしょう。

 既存顧客は、高齢化、引っ越し、入院、他店への浮気など、様々な理由でどうしても減っていきますから、新規顧客の獲得により減少分を補填する必要があります。さて、貴店は、新規顧客を獲得するために、何を行っていますか?

当コラムの解説動画

vol.10_ガソリンスタンドの油外商品販売で売上を向上させるコツ(集客編)

メルマガ会員様募集中

 メルマガ会員様には、リアル店舗の現場経験20年以上、コンサルティング歴10年以上【通算30年以上のノウハウ】を凝縮した【未公開のコラム】や、当サイトに掲載したコラムの【解説動画URL】を優先的に配信しています。
登録はこちらから
↓↓↓

ロードサイド経営研究所メールマガジン登録フォーム(無料)

電子書籍のご案内

 1年で70人のアルバイトに辞められたガソリンスタンド店長が人材に全く困らなくなった理由:育成編~人材が育つ職場と人材に見放される職場の境界線~
2020年3月15日発行 定価1,055円

タイトルとURLをコピーしました