【パワハラ事件から考える】職場での悪しき伝統を変えたガソリンスタンドの事例紹介

コラム

■楽天の安楽投手が起こしたパワハラ事件とは?

 プロ野球楽天の安楽智大投手が、後輩選手に対してパワーハラスメントを行っていたことが発覚しました。彼は、下着を脱がせたり、深夜に電話をかけたり、暴力をふるったり、金を貸せと言ったりするなどの行為をしていました。この事件は、プロ野球界におけるパワーハラスメントの問題を浮き彫りにしました。

 パワーハラスメントは、職場での悪しき伝統の一つです。悪しき伝統とは、いじめや嫌がらせなどの不適切な行動や態度が許されている環境のことです。これがどの程度蔓延しているのかを調査した結果があります。

■アメリカの調査で明らかになった悪しき伝統の実態

 アメリカの非営利団体「The Society for Human Resource Management」が、2019年に米国の従業員1,000人を対象に、職場での悪しき伝統に関する意識や経験を調べた結果、以下のようなデータが得られました。

  • 従業員の70%が、職場で悪しき伝統を経験したことがあると回答した。
  • 従業員の26%が、職場で悪しき伝統によってストレスや不安を感じたことがあると回答した。
  • 従業員の25%が、職場で悪しき伝統によって仕事のパフォーマンスや生産性が低下したことがあると回答した。
  • 従業員の24%が、職場で悪しき伝統によって健康や幸福感に影響が出たことがあると回答した。
  • 従業員の20%が、職場で悪しき伝統によって仕事を辞めたり、辞めることを考えたりしたことがあると回答した。

 上記より、悪しき伝統は組織に根強く残り、職場に悪影響を及ぼしていることが分かります。では、なぜ悪しき伝統が引き継がれてしまうのでしょうか。その理由は、以下のようなものがあります。

■悪しき伝統が引き継がれてしまう理由

  • 社会化:新入社員は、先輩や上司から組織の文化や慣習を学びます。その中には、悪しき伝統も含まれていることがあります。例えば、ガソリンスタンドの早番の終業時刻がちょうど夕刻の場合、帰宅ラッシュ時の混雑に備えて、残業することが当たり前だと思わされることがあります。
  • 権威への服従:組織の成員は、上司や権力者の指示に従います。たとえそれが悪しき伝統であっても、反対意見を言いにくくなります。例えば、部下を怒鳴りつける文化のガソリンスタンドでは、部下は上司のパワハラを黙って受け入れることがあります。
  • 無知:組織の成員は、悪しき伝統の弊害を知らないことがあります。そのため、その伝統を問題視せず、そのまま受け継いでしまいます。例えば、ガソリンスタンドにおけるタイヤやオイル交換など重作業は男性スタッフが、事務や掃除は女性スタッフがするべきだという差別を受け入れることがあります。
  • 惰性:組織は、いったん慣習が定着すると、それを変えることが難しくなります。たとえそれが悪しき伝統であっても、現状を変えるためのコストや労力を考えると、そのままにしてしまいます。例えば、ガソリンスタンドの店長会議の後には、飲み会に参加するべきという伝統がまかり通っている場合があります。

 では、どのようにして悪しき伝統を断ち切ることができるのでしょうか。その方策として、以下のようなものがありますが、ガソリンスタンドの成功事例とあわせてご紹介します。

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