セルフのガソリンスタンドこそタイヤ販売を促進するべき理由

経営の姿勢

タイヤ販売のコツ

 タイヤを販売するには、溝のすり減ったタイヤを見つける必要があります。大量に販売したければ、溝のすり減ったタイヤを大量に見つけることが必要です。それには、大量のタイヤを点検する必要があります。
 これを実施しやすい業態が、セルフサービスのガソリンスタンドだということに、経営者・店長は気付かなければいけません。

セルフサービスのガソリンスタンドの特性

 セルフサービスのガソリンスタンドは、店舗によって多少の差こそあれ、給油も洗車も洗車の仕上げも空気圧点検もセルフサービスです。そして、一般的には、それらの作業は顧客よりも店舗スタッフの方が上手なはずです。

 ここからは、私の経験上の話になりますが、セルフサービスのガソリンスタンドにおいて、顧客からよくいただくご要望は、
・給油の仕方を教えて欲しい
・洗車機の使い方を教えて欲しい
の2つですが、「タイヤに空気が上手く入っていかないので対処して欲しい」というご要望も相当数いただきます。

タイヤの空気圧点検に苦労する顧客

 空気圧点検・注入の機械(エアーフィクサー)をタイヤのバルブに差し込む際に、まっすぐに差し込めないと、バルブからシューシューという音ともに空気が漏れます。
 セルフサービスのガソリンスタンドで顧客が自分で空気圧点検を行おうとすると、この状況に陥りがちです。そこで、バルブにエアーフィクサーを差し込み直しますが、上手くいかないものです。空気圧を点検したい、もしくは空気を入れたいのに、空気が漏れていくわけです。

 また、空気圧点検をする際には、タイヤのバルブについているキャップを外す必要がありますが、このバルブキャップを外そうとすると、ブレーキパッドの粉などが付着しているため、指が汚れます。

 さらに、このキャップを外したものの、ホイールカバー内に落としてしまう場合も相当数あります。この場合、ホイールカバーを外して落としたキャップを回収する必要がありますが、顧客はホイールカバーを外す術を持ちません。

 そこで、セルフサービスのガソリンスタンドで働く店舗スタッフが、給油中にタイヤの空気圧点検を申し出ると喜ばれるわけです。

セルフサービスのガソリンスタンドこそタイヤ販売を促進するべき

 もっとも、タイヤの空気圧点検の必要性を承知していない顧客も相当数存在します。ゴムは空気を通します。タイヤはゴム製品である以上、使っても使わなくても空気圧は減ることをPOPや口頭で顧客に訴求し、空気圧点検の重要性をご理解していただく必要があります。

 さらに、自分で空気圧点検をしたいと考える顧客も存在します。よって「空気圧点検の機械はご自由にお使い下さい」という告知物を掲示するとともに、店舗スタッフはタイヤの空気圧点検をするべく積極的に声掛けを行う必要があります。
 間違っても「空気圧点検を希望される方は、お気軽にスタッフまで」などという、顧客から申し出させる方式をとってはいけません。あくまでも店舗側から能動的に働きかける必要があります。

 冒頭に述べたように、溝のすり減ったタイヤを見つけるには、タイヤの空気圧点検を大量に実施する必要があり、セルフサービスのガソリンスタンドは、店舗スタッフが給油や窓拭きと行った作業に追われずに空気圧点検に集中できます。そして、顧客は空気圧点検に苦労していることを踏まえると、セルフサービスのガソリンスタンドだからこそ、タイヤ販売を促進するべきなのです。

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