ガソリンスタンドの大学生アルバイトスタッフにOJTトレーナーを任せると自社に就職したくなる2つの理由

コラム

1.OJTとは?

 2025年春に卒業が予定されている大学生の就職活動が、先日2024年3月1日に解禁されました。今年も人手不足を反映し、学生優位の「売り手市場」となっており、「初任給25万円」「転居なし」「完全週休2日制」といった労働条件を訴求する企業も多いようです。

 私はかつてガソリンスタンドの運営会社に勤務し、現場で店長を務めましたが、人手不足という状況にとても苦しみました。ですが最終的には、アルバイトスタッフとして働いていた大学生が、就職を希望するようになったこともあり、人手不足は解消することができました。その大きなポイントはOJTのトレーナーを彼らに任せたことです。

 OJTとは、仕事をしながら人材を育成するOn-the-Job Training(オン・ザ・ジョブトレーニング)の略であり、多くの企業において用いられています。

 今回の記事では、私の店長時代の経験を踏まえて、アルバイトスタッフにOJTのトレーナーを任せると、なぜその店に就職したくなるのか、その理由を述べていきます。

 この記事を最後まで読むことで、学生アルバイトスタッフが学校を卒業した後に、社員に登用でき、中長期的に戦力として活用することが期待できます。では、早速本題に入っていきます。

2.その質問をしてきた理由

 当時大学生だったそのアルバイトスタッフは、高校時代から当社でアルバイトをしていました。店長だった私は、ある日彼にOJTトレーナーを任せることにしました。

 彼にとってOJTトレーナーは、新たな挑戦であり、最初は戸惑いも見られましたが、私と一緒に作ったOJTトレーナーマニュアルを参考にしたり、周囲のフォローを得たりしながら、新人教育に取り組んでいました。

 そんな彼がある日、私にこんな質問をしてきました。「なぜエンジンオイルの交換が必要なのでしょうか」

 私は以前、彼にオイル交換の必要性について説明していたつもりでしたが、思い違いだったのかもしれません。なぜ、このような質問をしたくなったのか聞くと、エンジンオイル交換を新人スタッフに説明した際に、同じ質問を受け、明確に答えることができなかったという内容の回答が返ってきました。

 つまり彼は自分の中に、ガソリンスタンドの販売で必要な知らない知識があることを自覚したということです。このことが、彼にポジティブな変化を及ぼすことになります。

3.知識の補完がもたらしたもの

 そこで私は、エンジンオイルが持つ機能と、それがなぜ劣化するのか、劣化するとどうなるのかを説明しました。そして、オイル交換は単なる作業ではなく、エンジンの寿命を延ばし、車の性能を維持するために必要不可欠であることを強調しました。

 その後、彼はエンジンオイルの販売実績を飛躍的に伸ばしました。それは、彼が顧客に対して、単にオイル交換を勧めるのではなく、新たに仕入れた知識を活かしてその必要性を丁寧に説明できるようになったからです。

 彼は、OJTトレーナーとして様々なことを教えるようになった結果、自身が持つ知識のヌケモレが明らかになり、それを補完した結果、自身の成長を実感することが出来、自己有能感が高まりました。これによって、大学を卒業した後も当社で有能感を発揮して活躍したいという想いを抱くようになりました。

 このように、大学生にOJTトレーナーを任せると、自社に就職したくなる可能性が高まります。その理由は上記の自己有能感だけでなく、以下の理由もあります。

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