セルフサービスのガソリンスタンドで油外商品を販売するための接客と告知物の留意点

コラム

 今回の記事では、セルフサービスのガソリンスタンドが、洗車やタイヤなど油外商品を販売するための、接客と告知物の留意点を述べています。

 この記事は、セルフサービスのガソリンスタンドを運営する企業の経営者や管理職、そのスタッフの他に、業種問わず、客単価を高めたい店舗ビジネスの方を対象としています。

 この記事を最後まで読むことで、顧客心理に基づいた販売手法が理解できるでしょう。では、本題に入って行きます。

あるセルフスタンドに対するクレーム

 あるセルフサービスのガソリンスタンドへ、以下の内容のクレームが寄せられました。

給油中に店員が、商品を勧めてきたが断った。そのおかげで給油後に釣銭を取り忘れてしまった。」

 顧客がセルフサービスのガソリンスタンドで、給油をする際には以下の作業が発生します。

  • 機械で油種・給油量・支払方法などを選択します。
  • 車両の給油キャップを外し、ノズルを差し込み、レバーを握って給油を開始します。
  • 給油が終わったら、釣銭機でお釣りやカード、そしてレシートを受け取ります。

 この一連の作業が、スタッフの声掛けによって遮断され、釣銭を取り忘れてしまうという顧客は、意外と多い印象があります。ですが、洗車やタイヤなど油外商品を販売することは、店舗の自由意思に基づくものであり、顧客に声を掛けることは、禁止されるべきものではありません。

 とはいえ、クレームにつながる行為は、顧客満足度を低下させ、業績に悪影響を及ぼすリスクがあり、何らかの対応をする必要があります。では、そもそも、作業が遮断されると、なぜ釣銭を取り忘れるでしょうか。

認知的負荷とは?

 認知的負荷とは、人間の脳が処理しなければならない情報量のことです。脳には、情報を一時的に記憶するワーキングメモリという機能がありますが、その容量は限られています。そのため、ワーキングメモリに負荷がかかりすぎると、認知的負荷が重くなり、ミスや間違いが増えるリスクが高まります

 1974年、心理学者のウィリアム・ナッシュは、被験者に複雑な計算問題を解かせた実験を行いました。その結果、被験者の認知的負荷が高まると、ミスが増えることが明らかになりました。

 また、1980年、心理学者のジェームズ・スパーリーは、被験者に2つのタスクを同時にこなさせました。その結果、被験者の認知的負荷が高まると、どちらのタスクのパフォーマンスも低下することが明らかになりました。

 このことは、セルフスタンドにおいて、給油作業の他に、スタッフとのやり取りという作業が加わったことで、顧客の認知的負荷が高まり、釣銭を取り忘れてしまうというミスが発生しやすくなるということです。

 以下では、セルフサービスのガソリンスタンドにおいて、具体的にどのような取組みが効果的なのか、述べていきます。

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