顧客ニーズを把握する方法

コラム

出張先で他県の料理を食する

 このコラムを書きながら、登壇のために新幹線で福井県に向かっています。なお、福井県でお仕事をするのは5年ぶりとなります。この5年前に福井で仕事をした際、仕事が終わった日の夜に、地元に住むB氏と食事をすることになりました。お店のチョイスは任せておいてくれ、ということでしたので、私の宿泊するホテルでB氏と待ち合わせ、一緒にお店(居酒屋)に向かいました。

 入店後、まずはビールから飲み始めることとし、何の料理をオーダーしようか、という話になります。B氏は「この店で、私が強くお勧めしたい料理があるので、それを食べましょう」と言い、店舗スタッフにオーダーを告げました。そのオーダーは「宮崎県産の地鶏炭火焼き」でした。

 実際に食すると、確かに美味しかったので、B氏が強くお勧めしたいのも理解はできました。ですが、せっかく福井県に来て、福井県以外の土地の料理を食することに対して、少し残念な気持ちが沸き起こったことは言うまでもありません。

ベクトルがどこに向いているのか

 「自分が食べさせたい物は何か」という発想からは、上記のようなオーダーが生まれます。これに対して「相手のためになる食べ物は何か」という発想からは、また別のオーダーが考えられるでしょう。前者をシーズ志向、後者をニーズ志向と言い換えることができると思います。

 ポイントは、「相手が食べたい物は何か」ではなく「相手のためになる食べ物は何か」と考えることです。相手が欲しい物ではなく、相手に与える価値を考えます。

 ベクトルが自分に向いているのか、相手に向いているのかによって、自分の行動は変わってきます。そして、相手が顧客であれば、ベクトル次第で売上・利益が左右されてしまいます。

 従業員は、成果を出せないと仕事がつまらなくなり、退職に繋がりがちです。成果を出すには、顧客にベクトルを向け、顧客の価値に着目する必要を指導するとともに、一緒に考えることが人材の定着化に繋がります。

 ちなみに、宮崎地鶏を食べながら、「福井県ならではの料理ってないの?」とB氏に聞いたところ、郷土料理として「へしこ」という鯖の粕漬をご紹介され、これが非常に美味しかったことを付け加えておきます。

メルマガ会員様募集中

 メルマガ会員様には、リアル店舗の現場経験20年以上、コンサルティング歴10年以上【通算30年以上のノウハウ】を凝縮した【未公開のコラム】や、当サイトに掲載したコラムの【解説動画URL】を優先的に配信しています。
登録はこちらから
↓↓↓

お探しのページが見つかりません。

電子書籍のご案内

 1年で70人のアルバイトに辞められたガソリンスタンド店長が人材に全く困らなくなった理由:育成編~人材が育つ職場と人材に見放される職場の境界線~
2020年3月15日発行 定価1,055円

タイトルとURLをコピーしました