小規模事業者持続化補助金に採択!テイクアウトカフェの事例⑦

小規模事業者持続化補助金

 <補助事業計画>は「端的」かつ「具体的」に示す必要があります。テイクアウトを強化したいカフェの経営者が、小規模事業者持続化補助金に採択された計画書をいかに作り上げたか、そのプロセスをご紹介するシリーズの7回目は<補助事業計画>の「2.販路開拓等(生産性向上)の取組内容」について見ていきます。

余分な記述はないか


 予め同店経営者が記載してきた内容を拝見すると、「概要」「現状の課題」「課題への対応策」「実施内容」「実施スケジュール」という5つの見出しが設けられていました。

 計画書の内容は、審査員に理解をしていただく必要があります。そのためには、端的な記載を意識するべきであり、余分な内容は削ぎ落します。同店の場合、「概要」「実施内容」以外は削ぎ落していただきました。

記述は具体的になっているか


 余分な記述を削ぎ落したら、残った記述が具体的になっているかを検討します。具体的になっていれば実行にも結びつきやすいですし、審査員に理解もしていただきやすくなります。

 また、この具体的に書くということは、以下の公募要領に記載のある「審査の観点」の赤枠部分も意識しています。

 「具体的」に書くことを「具体的」に説明すると、5W1Hを明確にするということになります。

「補助事業の概要」の例


 実際の計画書のブラッシュアップですが、まず「補助事業の概要」として何を行うのかを端的に記載していただきました。つまり「補助事業で行うことは、〇〇である」という形です。同店の場合、この〇〇に(1)店舗の改装、(2)コーヒーミル(コーヒー豆の粉砕機)の購入、(3)看板・のぼりの設置、(4)パンフレットの作成・配布、が入ります。それ以外の記述は冗長になるので割愛することとなります。

 その上で、上記(1)~(4)についてそれぞれ「いつ(When)、どこで(Where)、だれが(Who)、なにを(What)、なぜ(Why)、どのように(How)」の5W1Hを明確にし、記載します。この際に、前述で割愛するとした「現状の課題」「課題への対応策」「実施スケジュール」で記載された部分の中で使えるものを活用します。

「5W1H」の例


 例えば、店舗改装であれば以下のようにまとめます。

 【いつ(When)改装するのか】採択後即発注。〇年△月に改装終了予定。
 【どこを(Where)改装するのか】①店内カウンター部分、②入り口部分、③電気配線部分
 【だれが(Who)改装するのか】当社代表が地元の工務店である□□株式会社へ依頼。
 【何を(What)改装するのか】①カウンターの増設、②入り口の商品陳列棚の増設、③照明看板に電気が送れるようにする工事
 【なぜ(Why)改装するのか】①立ち飲みや待ち時間に居心地の良いスペースを確保するため、②焼き菓子や地元の商品を陳列するため、③照明看板を活用するため
 【どのように(How)改装するのか】工事のための臨時休業の告知を実施し、工事期間は進捗を毎日報告いただく。創意工夫の特徴として、改装期間はその進捗状況を毎日SNSで発信をして客離れを防ぐ。

 【どのように…】の欄に「創意工夫の特徴」と盛り込んだのは、以下の公募要領に記載のある「審査の観点」の赤枠部分を意識した結果です。

 このようにまとめれば、審査の観点に沿った形となり、採択に結びつく可能性が高まります。<補助事業計画>は「端的」かつ「具体的」がポイントとなりますので、是非意識していただきたいと思います。

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