持続化補助金の採択を目指す計画書の書き方③

小規模事業者持続化補助金

 前回のコラム持続化補助金に採択される計画書の書き方②で見てきた「2.顧客ニーズと市場の動向」で外部環境を把握・分析したら、その動向に沿った取組みを検討する必要がありますが、その際に意識したいことは「3.自社や自社の提供する商品・サービスの強み」で洗い出した自社の強みを活かすことです。

1.持続化補助金の採択を目指す計画書の書き方【自社や自社の提供する商品・サービスの強み編】

 当サイトでは、小規模事業者持続化補助金に応募するべく事業者様が作成した計画書について、採択されるレベルにブラッシュアップしていった事例を多数ご紹介していますが、それぞれの事例におけるブラッシュアップのポイントはほとんど共通しています。

 当コラムでは、その共通点をご紹介していきますが、今回は下図の赤枠部分、様式2-1 経営計画書兼補助事業計画書① <経営計画> 「3.自社や自社の提供する商品・サービスの強み」のポイントを見ていきます。なお、当コラムの内容は2020年8月18日時点の情報に基づいています。

小規模事業者持続化補助金<一般型>に応募する際の作成書類(原則)

持続化補助金の採択を目指す計画書の書き方【自社や自社の提供する商品・サービスの強み編】(1)2つに分ける

 当欄のタイトルは「自社や自社の提供する商品・サービスの強み」ですので「自社の強み」と「自社の提供する商品・サービスの強み」と2つの見出しを設け、切り分けて記載すると、内容が冗長になりにくく、読み手に伝わりやすくなることが期待できます。

持続化補助金の採択を目指す計画書の書き方【自社や自社の提供する商品・サービスの強み編】(2)「自社の強み」は切り口を用意する

 上述した2つの見出しのうち「自社の強み」は「人」「物」「金」「情報」といった経営資源の切り口で整理すると読みやすさが向上するとともに、より多くの強みを洗い出すことが可能になるでしょう。

 「人」つまり「人的資源」の強みとしては、経営者・スタッフが持つ差別的優位性のある経歴やスキルが挙げられます。

 「物」つまり「物的資源」の強みとしては、差別的優位性のある店舗の立地や設備などが挙げられます。自社の提供する商品も「物的資源」に該当しますが、これは別途設けた見出し「自社の提供する商品・サービスの強み」の下に記載します。

 「金」つまり「財務的資源」の強みとしては、借入金の返済が遅れたことがない、金融機関との関係性が円滑、などが挙げられます。無借金経営を強みと認識する方もいらっしゃいますが、金融機関からお金を借りることができるほど信頼を得ていないと捉えられてしまうリスクは意識する必要があります。

 「情報」つまり「情報的資源」の強みとしては、日々ブログやSNSで発信している情報や、定期的に受講しているセミナーや会合などで得ている情報の質や量が挙げられます。

持続化補助金の採択を目指す計画書の書き方【自社や自社の提供する商品・サービスの強み編】(3)結果ではなくその要因を記載する

 「顧客に喜ばれている」ことは、強みではなく強みを発揮した結果です。よって、強みとして記載するべきことは「なぜ顧客に喜ばれているか」ということです。それは、スタッフの高いコミュニケーション力なのかもしれませんし、工夫を凝らした商品機能なのかもしれません。このような好ましい結果をもたらした要因が強みとなります。

持続化補助金の採択を目指す計画書の書き方【自社や自社の提供する商品・サービスの強み編】(4)競合他社と比較する

 当コラムでは、強みを「顧客に価値を提供でき、競合より優れている経営資源」と定義付けています。よって「3.自社や自社の提供する商品・サービスの強み」に記載する内容は、競合と比較する必要があります。

 前回のコラム持続化補助金に採択される計画書の書き方②で見てきた「2.顧客ニーズと市場の動向」で競合動向を記載したら、記載しただけで終えるのではなく、その競合と比べて優れている経営資源を記載する必要があります。

 今回のコラムでは、様式2-1「3.自社や自社の提供する商品・サービスの強み」の書き方として、(1)2つに分ける、(2)「自社の強み」は切り口を用意する、(3)結果ではなくその要因を記載する、(4)競合他社と比較する、を挙げました。次回のコラムでは「4.経営方針・目標と今後のプラン」について見ていきます。

2.当コラムの解説動画

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