持続化補助金に採択された健康機器販売店の計画書作成事例⑤

小規模事業者持続化補助金

 その健康機器販売店の経営者は、過去に遭遇した交通事故や、長時間に及ぶデスクワークによる同一姿勢の維持などが原因で頸椎を痛め、めまい、手足のしびれ、歩行困難などの症状が発生するようになってしまいました。

 様々な病院に通っても症状が改善されない中、ある方から健康機器を紹介されました。当該機器には、エコー検査で体に当てて超音波を受診する役目を果たすプローブ(探触子)に該当するものが付属されており、これを身体の不調を感じる施術箇所に当て、振動を与えるものです。

 これを使用してみたところ、症状が劇的に改善しました。この経験を踏まえ、当健康機器の素晴らしさを多くの方に知ってもらいたいと健康機器の販売を始めました。販売方法は、見込客に当健康機器を同店店内で試用し、その効果を体感していただいて販売するというものです。

 そのような事業展開を行う中、より多くの見込み客の多様な部位の治療に対応するために、この試用に使う機械のバリエーションを増やしたいと考え、その費用を小規模事業者持続化補助金で調達することにし、応募のための計画書を作成することにしました。

 そのご支援を弊社が行い、結果として採択されたわけですが、どのようにしてこの健康機器販売店が、採択レベルの計画書を作成したのかご紹介していきます。

 今回のコラムでは、下図の提出書類一覧表の赤枠部分、「様式2-1経営計画書兼補助事業計画書①」<補助事業計画>Ⅰ.事業計画の内容「2.販路開拓等(生産性向上)の取組内容」を見ていきます。

 なお、当コラムでは<補助事業計画>のうち、「1.補助事業で行う事業名」は公序良俗に反しない限り、30文字以内にまとめるだけで済むという認識であること、「3.業務効率化(生産性向上)の取組内容」は任意記入であることから解説を割愛しています。

1.「販路開拓等(生産性向上)の取組内容」記入の仕方

(1)具体的に書く

 日本商工会議所、全国商工会連合会が公表している小規模事業者持続化補助金の応募に関するルールブックである公募要領には、「審査の観点」として以下の記載があります。

 注目したいのは、上図の赤枠で囲んだ部分「補助事業は具体的で」という部分です。同店は試用に使う健康機器2台を補助金で導入したいため、補助事業は「健康機器大小2台の導入」になります。

 弊社では、具体的に書くために、以下の5W1Hを明確にして記載することをお勧めしており、同店の場合は以下のように記載していただきました。

  • いつ導入するのか(When):採択後即時。
  • どこから導入するのか(Where):○○県●●市に本社を置く、当健康機器企画・販売元である株式会社◎◎から。
  • だれが導入するのか(Who):当事業所代表の△△が導入する。
  • なにを導入するのか(What):背中や腹部、太ももなど治療範囲が広い部分に対応するための大型健康機器と顔や指など治療範囲が狭い部分に対応する小型健康機器、各1台。
  • なぜ導入するのか(Why):試用する見込み客を増加させていくため。
  • どのように導入するのか(How):妻を専従者とし、女性客も取り込んでいき、2名の試用者へ同時に対応できるようにする。

 この5W1Hを記載する際のポイントを以下に示します。

(2)5W1Hを記載する際のポイント

 まず、「どこで(Where)」という場所の書き方に工夫が必要です。本来は「どこへ導入するのか」という観点から記載するべきなのかもしれませんが、それだと「当店」としか書けず、身も蓋もない記載になってしまいます。そこで「どこから」という表現に変えています。

 また「なにを(What)」に関しては「健康機器」と書くのではなく、どのような特徴を持った健康機器を導入するのかという内容も盛り込んでいただきました。

 さらに「どのように(How)」に関しては、導入した後の活用方法を記載しましたので、厳密には「どのように導入するのか」ではなく「どのように活用するのか」という内容にしています。

(3)「創意工夫の特徴」を書く

 前述の公募要領内「審査の観点」でもう1つ着目したいのは、下図の赤枠部分「創意工夫の特徴があるか」という部分です。

 そこで5W1Hを明確に記載した後に、「創意工夫の特徴」として、以下を記載しました。

  • 試用者を増やすためにホームページをより見やすく改修すること
  • 試用者を増やすためにポスティングを夫婦で実施すること

 このようにして「2.販路開拓等(生産性向上)の取組内容」を作成しましたが、次回のコラムでは「4.補助事業の効果」以降をどのように作成したのかを見ていきます。

2.小規模事業者持続化補助金の申請書類作成をサポートします

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