面接官が応募者に投げかけるべき5つの質問

人材確保

 多くのロードサイド店舗は、アルバイトスタッフの労働力で現場が回っていますが、その質と量をいかに確保するかという課題を抱えています。この課題解決方法として、勤務を長続きさせることが挙げられます。長続きすれば経験値が上がりますし、退職者が減少しますから、質も量も確保しやすくなります。

 雇用ジャーナリストの海老原嗣生氏によると、人材がその職場で長続きするかどうかは、以下に挙げる、その職場とその応募者の評価軸が一致している必要があります。

 情を重視/理を重視
 行動を重視/思考を重視
 協調を重視/競争を重視
 伝統を重視/革新を重視
 スピードを重視/緻密さを重視

 例えば、情を重視する職場であれば、理屈を重視する人材は居心地が悪いため長続きしないということです。よって、自店がどちらを重視しているかを明確にした上で、応募者がどちらを重視しているかを見極め、重視する方が一致している人材を採用する必要があります。

 これらが一致している数が多ければ多いほど長続きするわけで、今回のコラムでは、面接の場で、これらを見極めるための具体的な質問を、ガソリンスタンドを例に見ていきます。

投げかけるべき質問1:重視するのは、情か、理か

 情け重視か、理屈重視かを見極める質問として、「あなたは、情け重視ですか?理屈重視ですか?」という質問は適当に答えることが可能になってしまいます。よって、以下のような質問を投げかけます。

 「あなたが働くガソリンスタンドに、偶然、学生時代の大親友が給油しに来られました。そして、給油終了後に彼が財布を忘れてきたことが分かりました。彼は、これから海外に長期で出張することになっており、都合により現地からお金を送ることはできません。彼のフライトの時刻は迫っており、すぐに空港へ行かなければなりません。あなたは彼のガソリン代を出してあげますか?」

 出すなら情け重視、出さないなら理屈重視と判断できます。

投げかけるべき質問2:重視するのは、行動か、思考か

 行動重視か、思考重視かを見極める質問として、以下が挙げられます。

 「あなたは、常連客に接客していたとします。その際に『たまには洗車を無料でサービスしてもいいんじゃない?いつも来てるんだからさ』と言われました。店内は閑散としており、洗車機も空いています。店内にいるスタッフはあなた1人だとした場合、このご要望に応えますか?それとも店長や先輩に電話で聞いてから対応しますか?」

 この顧客のご要望に応えるなら行動重視、そうでないなら思考重視と判断できます。

投げかけるべき質問3:重視するのは、協調か、競争か

 協調重視か、競争重視かを見極める質問として、以下が挙げられます。

 「あなたは、この1年間タイヤ販売で店内トップクラスの成績を収めていました。そんな中、タイヤ販売のキャンペーンを大々的に行うこととなりました。個人目標が与えられ、その達成率が1位から3位までのスタッフには、それぞれ10万円、6万円、3万円の賞金が出ることとなっています。ところが、今回のキャンペーンでは、縁の下の力持ちとして、タイヤ販売について後輩の指導に回るスタッフが1名だけ必要となりました。あなたは販売員として1位を狙いますか?それとも指導役を選びますか?」

 指導役を選ぶなら協調重視、販売する方を選ぶなら競争重視、と判断できます。

投げかけるべき質問4:重視するのは、伝統か、革新か

 伝統重視か、革新重視かを見極める質問として、以下が挙げられます。

 「あなたが働くガソリンスタンドで、イベントをすることになりました。その責任者はあなたであり、あなたの一存でイベントのテーマが決まるとします。そのテーマは、1月なら餅つき、2月なら豆まき、3月なら雛祭りなど伝統を意識したものにしますか?それとも1月なら1月3日の『瞳の日』、2月なら2月10日の『布団の日』、3月なら3月10日の『砂糖の日』など、目新しいテーマを意識したものにしますか?」

 伝統を意識したイベントを選ぶなら伝統重視、目新しいテーマを意識したイベントを選ぶなら革新重視と判断できます。

投げかけるべき質問5:重視するのは、スピードか、緻密さか

 スピード重視か、緻密さ重視かを見極める質問として以下が挙げられます。

 「あなたが、ガソリンスタンドの販売計画を作らなければいけないとします。明日中に作成し、本部に提出しないと評価が下がってしまいます。ただし、3日間かけて他のスタッフにヒアリングをした上で計画を作成し、提出すると業績が向上する可能性が高まり、それによって評価が上がるかもしれません。あなたは明日中に提出しますか、それとも3日後に提出しますか?」

 明日中に提出するならば、スピード重視、3日後であれば緻密さ重視と判断できます。

 今回のコラムでは、面接官が応募者に投げかけるべき5つの質問の具体例を見てきました。重要なことは、自店の状況を踏まえた質問を予め準備しておくことです。

 頭が混乱してしまうほど人がいないからといって、誰でも雇ってしまうと、教える手間をかけても戦力になる前に辞めてしまう可能性がありますので、今回の質問をアレンジして使っていただけたらと思います。

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