商品の打ち出し方

 最近、埼玉県内のあちこちで見かけるようになった「埼玉」と書かれたコカコーラ。正式名称は「コカ・コーラ スリムボトル 地域デザイン 埼玉ボトル」なのだそうです。

 北海道・東京・横浜・京都・瀬戸内・熊本の特別パッケージで販売され、好評だったことからで昨年11月に上野・埼玉・名古屋の特別パッケージを作成し、地域限定品として販売しているのだそうです。
 ちょっと気になったので私も買って飲んでみたところ、パッケージと内容量だけが違っていて、中身は通常のコーラのようです。

 このような限定商品からロードサイド店における商売のヒントが見つかります。
 ①パッケージを変えれば別の商品になる
 ②「限定品」とすれば希少価値が上がる

 ①ですが、過去に弊社がご支援したお酒の小売店では、300ミリリットルの日本酒3本と日本酒専用グラスが2個入る化粧箱を作成し、バレンタインデーや父の日のギフト需要を取り込みました。売るもの(中身)を変えずに、パッケージを変えることによって、別の商品とした事例です。

 ②ですが、「限定」という言葉には希少性、特別性の高さが含まれます。そして人間は、そのようなものほど欲してしまう「希少性の原理」があります。
 地方へ泊まりがけの出張や旅行で出かける際も、その土地でしか食べられない料理、つまりその地域限定の商品に惹かれます。また、明治メルティーキッスのような冬場にしか売られないチョコレートといった期間限定商品や、飲食店で10食だけ供給するといった数量限定のメニューなどにも惹かれます。

 よって、当店でしか買えない当店限定品を販売することがポイントとなります。例えば、その店舗で作ったお総菜は、その店舗でしか買えないものですが、あえて「当店限定のお総菜」とPOPをつけることによって希少性、特別性が高まり、需要を喚起する可能性が高まります。

 「限定」を乱発するのは考えものですが、同じ商品でも打ち出し方によって、顧客の認識する価値は変わり、購買行動に影響を与えることを店舗側は認識し、常に新たな打ち出し方を検討したいものです。

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