飲食店の集客力が高まる3つの視点

マーケティング

 ある飲食店の経営者が、ご自身の店舗で働くアルバイトスタッフ10名全員を集めてミーティングを行うことにしました。ミーティングのテーマは集客力をいかに向上させるかで、出席者参加型のグループワークを実施したいと考えています。この場合に、どのような手法で実施するべきか、ミーティングの運営方法に関する相談に接する機会がありました。

 集客力の向上を検討する際は、参加者を少人数のグループに分け、今回取り上げる3つの視点から検討していただくと良いでしょう。

飲食店の集客力が高まる視点1:マーケティングミックスの整合性

 マーケティングミックスは、①製品戦略、②価格戦略、③チャネル戦略、④販売促進戦略の4つを指します。

 ざっくりとしたイメージを表現すると、①製品戦略は「何を」売れるようにするのか、②価格戦略は「いくらで」売れるようにするのか、③チャネル戦略は「どこで」売れるようにするのか、④販売促進戦略は「どのようにして」売れるようにするのか、を決めます。

 この場合、①から順番に確立させていく必要があります。「何を」売れるようにするのかが決まっていない状態では「いくらで」売れるようにするのか決めようがありません。さらに「何を」「いくらで」売れるようにするのかが決まっているからこそ「どこで」「どのようにして」売れるようにするのかが決まっていきます。

 この時に重要なのは各戦略の整合性です。極端な例を挙げますが、①タピオカドリンクを、②1杯5,000円で、③超高級な店内で、④新聞広告で売れるようにする、というマーケティングミックスを構築しても、若い世代が学校帰りにブラブラ歩きをしながら飲むタピオカドリンクがその価格かつ、その店内で売れるのか、そもそも新聞を読むのか、という話になります。

 よって、④の販売促進戦略の集客方法を検討する際は、①製品戦略、②価格戦略、③チャネル戦略がしっかり固まっているか、そして、4つの戦略の整合性はとれているかを検討することが前提となります。その上で集客方法を検討していきますが、その戦略はプル戦略とプッシュ戦略に分かれます。

飲食店の集客力が高まる視点2:プル戦略

 プル戦略は、広告などを使って顧客を引き寄せる戦略です。

 広告には、マスコミ4媒体と呼ばれる新聞、雑誌、ラジオ、テレビがありますが、テレビ広告で顕著な動きとしては、昨今は手元にスマートフォンを置いてテレビ番組を観る方が増えました。番組中にコマーシャルがはいると、手元のスマホでメールのチェックや調べ物をするようになり、テレビコマーシャルの効果は低下していると言われています。

 そのような動向を鑑みた場合、マスコミ4媒体に囚われることなく、スマホを見る方に訴求できるインターネットでの広告は効果的と考えられます。昨今はブログ、Facebook、TwitterといったSNSを活用するケースもあります。

 ちなみに、弊社が過去にご支援していたある事業者様は、外国人を主な労働力として活用していますが、ブログを持ち回りで書かせることとしました。これは、本人達の語学力向上という目的の他に、地域住民が持つ外国人に対する偏見を一掃させる狙いがあり、これも広告と考えられます。

 これらを踏まえ、どのようなプル戦略が考えられるのかをグループワークで検討していただくと良いでしょう。

飲食店の集客力が高まる視点3:プッシュ戦略

 プッシュ戦略は、ご来店なさった顧客に販売して客単価を向上させたり、再来店を促して客数を向上させたりする戦略です。これは、狭義の販売促進と人的販売に分けられます。

 プッシュ戦略1つめの狭義の販売促進の具体例としては、店内のPOP・ポスター、メニュー表、スタンプ・ポイントカード、ダイレクトメールなどが挙げられます。なお、多くの飲食店が行っているスタンプカードですが、興味深い実験結果があります。以下のコラムを参考にしてください。
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 プッシュ戦略2つめの人的販売は、店舗スタッフの力量にかかってくる場合が多く、接客力がポイントとなりますが、どのようにして接客力を向上するべきかをグループワークで検討していただくと良いでしょう。参考までに、人的販売による再来店の促進策を取り上げたコラムを掲載しておきます。
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 冒頭の経営者は、集客をテーマとしているミーティングを企画していますから、プッシュ戦略に関するグループワークでは、上記を踏まえ、再来店を促す手法を検討することとなります。

 ここまで、飲食店の集客力が高まる3つの視点として、1.マーケティングミックスの整合性、2.プル戦略、3.プッシュ戦略、を見てきました。

 アルバイトスタッフに戦略を検討させるのはハードルが高いと見る向きもあります。ですが、経営に巻き込むことは意識を高めるために有効と考えます。その際に、上記3点を意識すると議論がブレにくくなりますので、ぜひ活用して下さい。

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