外食産業事業成長支援補助金に採択されるための「1事業計画(概要)」後半部分の書き方

コラム

1.外食産業成長支援補助金に採択されるための「1事業計画(概要)」後半部分の書き方

外食産業成長支援補助金とは

 外食産業事業成長支援補助金は、補助率2分の1、補助上限額1,000万円となっています。補助対象となる経費は、建物費、機械装置・システム構築費、技術導入費、運搬費、広告宣伝・販売促進費、研修費、委託費であり、第2回公募の申請期間は、2023年7月14日~7月31日となっています。

 この補助金に応募するには、様式1~5を提出する必要がありますが、審査結果に及ぼす影響は、様式2事業計画の完成度が最も大きいと考えられます。この事業計画は、次の項目で構成されています。

  • 事業計画名
  • 1 事業内容(概要)
  • 2 事業内容(詳細)
  • 3 共同事業者の支援内容
  • 4 実施体制
  • 5 事業の成果目標

 前回の記事では「1 事業内容(概要)」の前半部分における記載ポイントを見ましたが、今回は後半部分をどのように記載すれば、採択の可能性が上がるのかを見ていきます。

外食産業成長支援補助金「1 事業内容(概要)」後半部分の記載ポイント①現状を記載する

 様式2のフォーマット「1 事業内容(概要)」後半部分には以下の但し書きがあります。

②実現イメージ

※現状と実現予定のイメージとそのための取り組みを記載してください

※第3者が読んでも分かりやすいように記載ください。

※箇条書きや図表・絵などで表現してください。

 これらを踏まえて記載していくわけですが、まず、現状を説明する必要があり、できるだけ数値を用いることで、現状を客観的に把握していることが訴求できるはずです。例えば、3期分の売上高、売上総利益、営業利益、経常利益などの他、売上高と売上総利益の高い商品年間ベスト5を抽出し、それぞれの金額を示すことも有効でしょう。

 また「人」「物」「金」「情報」を構成要素とする経営資源の切り口で現状を説明することも有効と考えられます。具体的な例としては、以下が挙げられます。

  • 経営陣やスタッフといった人的資源の数や質
  • 設備や商品といった物的資源の数や質
  • 現金預金や借入金といった財務的資源の量
  • ホームページ・ブログ・SNSや勉強会を通じた受発信といった情報的資源の質と量 など

 その上で、目標達成をした際に、これら経営資源がどうなっているのかを記載します。

■外食産業成長支援補助金「1 事業内容(概要)」後半部分の記載ポイント②目標達成時のイメージを記載する

 現状を示した上で、次に目標達成時のイメージを記載します。例えば、現状の売上高が1,000万円であり、当補助金を使った事業で売上高を2,000万円にするとした場合、これを達成した時の経営資源がどうなっているのかを検討すると良いでしょう。

 売上高を1,000万円増加させるわけですから、上述した経営資源が現状のままということは考えにくく、相応に拡充されているはずです。よって、売上高2,000万円になった自社における経営資源の質と量がどうなっているのかを記載し、その拡充の方策を次に記載することになります。

外食産業成長支援補助金「1 事業内容(概要)」後半部分の記載ポイント③経営資源拡充の取組みを記載する

 次に、売上高2,000万円になった時における、自社の経営陣やスタッフといった人的資源の数や質、設備や商品といった物的資源の数や質、現金預金や借入金といった財務的資源の量、ホームページ・ブログ・SNSや勉強会を通じた受発信といった情報的資源の質と量、それぞれの拡充を実現するための取組みを記載します。

 具体的な例としては以下が挙げられます。

  • スタッフの増員と教育
  • 新設備の導入や新商品の開発
  • 銀行との交渉
  • ホームページの制作とSNSの投稿

 上記それぞれをどのように取組むのか、といった内容を記載します。当欄は全体の計画なので、補助金を使う取組み以外のことも含めて記載するべきと考えますが、どの取組みに補助金を使うのかは分かるように記載することをお勧めします。

外食産業成長支援補助金「1 事業内容(概要)」後半部分の記載ポイント④図表を活用する

 ここまで、外食産業成長支援補助金「1 事業内容(概要)」後半部分の記載ポイントとして、①現状を記載する、②目標達成時のイメージを記載する、③経営資源拡充の取組みを記載する、を述べましたが、計画書フォーマットの但し書きでは「箇条書きや図表、絵」を盛り込むことが求められています。

 当記事の「①現状を記載する」の部分で述べた、3期分の売上高、売上総利益、営業利益、経常利益の表を作成したり、売上高と売上総利益の高い商品年間ベスト5の金額を盛り込んだ表を作成したりすると良いでしょう。

 経営資源に関しては、現状と目標達成時の「人」「物」「金」「情報」が比較出来るような表も考えられますし、現状が分かる写真を盛り込むことも一考です。

 当記事の「③経営資源拡充の取組み」に関しては、どのように経営資源を拡充するのか、3年程度の時間軸を横軸に、縦軸には実施事項をとった表を作成し、いつ、何を行うのかを分かるようにすると良いでしょう。

 以上「1 事業内容(概要)」後半部分をどのように記載すれば、採択の可能性が上がるのかについて見てきました。この記事を参考に、外食産業事業成長支援補助金に応募してみてください。次回は「2 事業内容(詳細)」前半部分の記載ポイントを見ていきます。

ロードサイド経営研究所ホームページ

中小企業診断士 埼玉 |川越の株式会社ロードサイド経営研究所
埼玉の中小企業診断士へのご相談なら、川越市のロードサイド経営研究所へお任せください。小規模事業者持続化補助金、IT導入補助金、ものづくり補助金、経営革新などの計画書作成に強い中小企業診断士事務所です。代表三上康一は登壇経験豊富です。

2.LINE友だち登録募集中 

 LINEで友だちとして繋がってくださった方に経営のお役立ち情報を週1回お届けしています。リアル店舗の現場経験20年以上、コンサルティング歴10年以上【通算30年以上のノウハウ】を凝縮した【未公開記事】を読んでみませんか?

バックナンバーはこちらから↓↓↓

メルマガバックナンバー|三上康一@持続化補助金の申請支援をするガソスタ出身の中小企業診断士|note
弊社が過去にメルマガやLINEに登録された方に優先配信した記事のバックナンバーです。

LINE友だち登録はこちらから↓↓↓

ロードサイド経営研究所 | LINE Official Account
ロードサイド経営研究所's LINE official account profile page. Add them as a friend for the latest news.

3.電子書籍のご案内

タイトルとURLをコピーしました