持続化補助金「顧客ニーズと市場の動向」の書き方!接骨院の経営計画書から学ぶ

小規模事業者持続化補助金

1.持続化補助金「顧客ニーズと市場の動向」の書き方!接骨院の経営計画書から学ぶ

 小規模事業者持続化補助金(持続化補助金)は、小規模事業者が販路開拓や生産性向上を図るために必要な経費の一部を補助する制度であり、審査を経て採択・不採択が決定されます。

 特に提出した計画書を審査する「書面審査」が採択・不採択に大きな影響を及ぼしますが、今回の記事では、当補助金に採択された接骨院の経営計画書を参考に「顧客ニーズと市場の動向」の書き方について解説します。

 事業展開は「顧客ニーズと市場の動向」に記載した内容、つまり外部環境を踏まえることが効果的ですから、当欄に丁寧かつポイントを押さえて記載することが採択される可能性を高めると言えます。当欄の記載ポイントは、①顧客別にニーズを記載する、②RESASを使う、③競合動向を記載する、です。以下で詳しく見ていきます。

■持続化補助金「顧客ニーズと市場の動向」の書き方!接骨院の経営計画書から学ぶ:ポイント①顧客別にニーズを記載する

 同院は、当欄に設けた【顧客ニーズ】という見出しの下に学生、ビジネスマン、ご年配の方などに分類して顧客ニーズを述べるとともに、今回の補助事業では、主に学生が持つニーズに応えていくことを述べました。

 幅広い利用者が持つ顧客ニーズを思いつくまま列挙していくと、まとまりに欠け、読みにくい文章になってしまいます。また、どの顧客ニーズに対応する補助事業なのかを記載しないと、顧客ニーズに応えることが困難な補助事業と判断されてしまうリスクも発生します。

 このようなリスクを回避するとともに、内容を読みやすくし、補助事業の有効性を訴求したことは、採択を引き寄せたポイントのひとつと言えるでしょう。

■持続化補助金「顧客ニーズと市場の動向」の書き方!接骨院の経営計画書から学ぶ:ポイント②RESASを使う

 同院は、当欄に設けた【市場の動向】という見出しの下に、立地する自治体の人口動向を示したグラフを盛り込み、それを踏まえて今後どう事業展開をするべきかという内容を記載しました。この際に使用したのが、内閣府が提供する地域経済分析システムRESAS(リーサス)ですが、その理由は、当補助金のホームページからダウンロードできる「参考資料」に以下の記載があるためです。

小規模事業者持続化補助金<一般型>第 13 回公募参考資料より抜粋

 このように、わざわざ参考資料でRESASを紹介しているということは、これを使ってほしいという意図が汲み取れます。実際にRESASで自社が立地する自治体の人口動向を検索してみると、その自治体の人口動向や少子高齢化が、その自治体がある都道府県全体と比べてどうなのか、また、今後の動向予測も分かるので、戦略策定に役立ちます。

 一般に商圏人口は減少していますが、RESASを用いないということは、人口の減少度合いが分からないまま、今後の計画を策定することになりますので、実態に即したものにならないリスクも高まってしまいます。よって、RESASを用いて上記のメリットを狙い、リスクを軽減した点も、採択を引き寄せたポイントのひとつと言えるでしょう。

■持続化補助金「顧客ニーズと市場の動向」の書き方!接骨院の経営計画書から学ぶ:ポイント③競合動向を記載する

 同院は、当欄に設けた【市場の動向】という見出しの下に、競合を5軒、院名と同院からの所要時間、特徴を箇条書きで記載しました。競合動向という市場の動向が分からないということは、競合の現状が分からないということを意味します。よって、「顧客ニーズと市場の動向」に続く「自社や自社の提供する商品・サービスの強み」に記載した内容の説得力にも影響してしまいます。

 分かっていても記載しなければ、審査員としては分かっていないと判断するわけで、強みを踏まえた事業展開が求められる当補助金制度では、不採択のリスクを高めてしまいます。よって、同院のように競合動向を示し、自院の強みの説得力を高めたことも、採択を引き寄せたポイントのひとつと言えるでしょう。

 以上、持続化補助金に採択された接骨院の経営計画書から「顧客ニーズと市場の動向」の記載ポイントを3つご紹介しました。「顧客ニーズと市場の動向」は、変化する外部環境に応じた事業展開をするために記載し、これを踏まえて今後のプランを構築するという点で重要な役割を果たします。

 ①顧客別にニーズを記載する、②RESASを使う、③競合動向を記載する、というポイントに注意して、興味を持ってもらえるような計画書を作成しましょう。第13回持続化補助金の締切は、2023年9月7日(木)です。ぜひこの機会に挑戦してみてください。

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