採用してはいけない人材の見極め方をガソリンスタンドの事例で理解する!

コラム

1.人手不足が深刻化するガソリンスタンド業界

 帝国データバンクの調査によると、2022年のガソリンスタンド業界の求人倍率は3.13倍であり、2019年の2.32倍から上昇しています。求人倍率は、仕事を探している求職者1人あたりに、何件の求人があるのかを示す経済指標です。よって、求人倍率が3.13倍ということは、1人に対して3件以上の求人があり、人手不足が深刻化していると言えます。

 この傾向は、コロナ禍を経た現在でも続いていることが想定されます。とはいうものの、猫の手も借りたいからといって、誰でも雇ってしまうことは、早期退職を引き起こし、採用や教育の手間だけかかって、人手不足の解消には繋がりません

 当然のことながら、雇うべき人材と雇うべきでない人材を見極めるために採用面接は行われます。雇うべき人材とは辞めにくい人材であり、雇うべきではない人材は辞めやすい人材です。前者は自店と相性の合う人材であり、後者は自店と相性の合わない人材ですが、これを「なんとなく」判断しているケースが多い印象があります。

 自店との相性を適切に見極めるためには、以下の視点を持つことが効果的です。

2.相性の5軸とは?

 リクルートの転職エージェントが若者6,000人に対して行った調査から、「相性の5軸」という指標が明らかにされています。これは、自店と応募者の相性を判断する際の参考になります。この5軸それぞれについて、自店が重視する方を重視しない人材は雇うべきではありません

 以下が「相性の5軸」です。

  1. 感情/理屈
    困難な課題に直面した時、自分の感情で判断するか、理性的に分析するか。
  2. 行動/思考
    仕事に取り組む時、即座に行動に移すか、先にじっくり検討するか。
  3. 協調/競争
    周囲の人との関わりで、協力するか、競い合うか。
  4. 革新/伝統
    物事の捉え方で、新しいことに挑戦するか、古くからのやり方を尊重するか。
  5. スピード/緻密
    仕事の進め方で、効果・効率を重視して早く終わらせるか、高品質を重視して細部に気を配るか。

 例えば、私がかつて店長を務めたガソリンスタンドは、以下を重視する店舗でした。

1.感情/理屈→理屈重視
困難な課題に直面した時、理性的に分析する傾向がありました。

2.行動/思考→思考重視
じっくり検討してから仕事に取り組む傾向がありました。

3.協調/競争→協調重視
周囲の人との関わりで、協力する傾向がありました。

4.革新/伝統→革新重視
物事の捉え方で、新しいことに挑戦する傾向がありました。

5.スピード/緻密→緻密重視
仕事の進め方で、高品質を重視して細部に気を配る傾向がありました。

 よって、当店と相性が合い、雇うべき人材は、「理屈」「思考」「協調」「革新」「緻密」を重視する人材であると言えます。このことは、当店と相性が合わず、雇うべきではない人材は「情」「行動」「競争」「伝統」「スピード」を重視する人材であるとも言えます。

 どんなに実力があって即戦力になろうとも、また、貴店がどんなに高給を出したとしても、その人材との相性が悪ければ早期に離職してしまいます。よって、自店にとって相性の良い人材を見出すことが、人手不足解決のポイントとなります。

 では、この相性の5軸において、どちらを重視するのかという点をどのように見極めるべきなのでしょうか。まずは、自店が5軸のどちらを重視するかを見定めたうえで、以下に示す面接での具体的な質問を投げ掛けます。

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