持続化補助金で広報費調達に挑んだ美容室の申請書作成事例②

小規模事業者持続化補助金

 その美容室のモットーは「髪質改善」「髪質再生」であり、顧客の髪をより綺麗なものにするべく取り組んできました。そして、今以上に売上を拡大するべく、①ホームページの立上げ、②チラシの作成と新聞折込、③パンフレットの作成と配布、④会員カードの作成と配布を行い、広告を強化することとしました。

 これらにかかる費用の一部を小規模事業者持続化補助金で調達することとした同店は、応募時に提出する計画書を作成しましたが、弊社はその作成した計画書をブラッシュアップする形でご支援しました。そこで、採択の可能性を高めるためにどのような観点から計画書をブラッシュアップしたのかをご紹介します。

 今回のコラムでは、下図の提出書類一覧表の赤枠部分、「様式2-1経営計画書兼補助事業計画書①」<経営計画>「2.顧客ニーズと市場の動向」を見ていきます。

1.「顧客ニーズと市場の動向」記載の仕方

 同店が事前に当欄へ記載してこられた内容を拝見すると、当欄だけで5ページを費やしており、非常にボリュームがあったわけですが、その要因のひとつに9個に及ぶグラフや図表が盛り込まれていることが挙げられます。

 そのグラフや図表ひとつひとつに文章による説明が添えられていますので、当然ボリュームは大きなものになりますが、これでは読み手がその内容を理解しにくくなってしまうだけでなく、読み飛ばしてしまうリスクがあります。そこで以下のようにブラッシュアップをしました。

(1) 見出しの適切性を検討する

 同店は当欄に【市場の動向】【主要顧客と顧客ニーズ】【競合他社の状況】と3つの見出しを設けていました。ですが、当欄のタイトルは「顧客ニーズと市場の動向」ですから、これを素直に受け取ると、見出しは【顧客ニーズ】【市場の動向】の2つになるはずです。

 そして「競合他社の状況」はこれらの見出しと同じレイヤーで扱うのではなく、【市場の動向】の中で取り扱うべきと言えるでしょう。

(2) 見出しと内容の整合性を検討する

 同店は【市場の動向】の記述内に顧客ニーズを盛り込んだり、【主要顧客と顧客ニーズ】に経営方針を盛り込んだりしておりました。これは、見出しを設け、その内容を記述していくうちに話が膨らんでしまい、あらぬ方向に記述が進んで行ってしまう罠にハマったパターンです。

 書くべき内容を書くべき場所に書くことが、読みやすさに繋がり、それは読み手の理解を促す可能性を高めますから、見出しと内容の整合性を再検討していただき、移動したり削除したりする内容を見定めていただきました。

(3) 競合他社の具体性を検討する

 同店が事前に記載してこられた競合動向は、一般論的な内容に終始しておりました。それでも記載がないよりはよっぽど良いわけですが、競合店の具体的な店名、当店からの距離や移動時間、URL、特徴などを記載すると、読み手としてはどのような店舗と競っているのかが分かりやすくなります。また、それらの内容を一覧表にまとめるとより読みやすくなります。

 このようにして、同店が書かれてきた「2.顧客ニーズと市場の動向」をブラッシュアップしていきました。次回のコラムでは「3.自社や自社提供する商品・サービスの強み」を見ていきます。

2.小規模事業者持続化補助金の申請書類作成をサポートします

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