持続化補助金で広報費調達に挑んだ美容室の申請書作成事例⑤

小規模事業者持続化補助金

 その美容室のコンセプトは「髪質改善」「髪質再生」であり、顧客の髪をより綺麗なものにするべくこれまで取り組んできました。そして、今以上に綺麗な髪の方を増やすべく、①ホームページの立上げ、②チラシの作成と新聞折込、③パンフレットの作成と配布、④会員カードの作成と配布を行い、広告を強化することとしました。

 これらにかかる費用の一部を小規模事業者持続化補助金で調達することとした同店は、応募時に提出する計画書を作成しましたが、弊社はその作成した計画書をブラッシュアップする形でご支援しました。そこで、採択の可能性を高めるためにどのように計画書をブラッシュアップしたのかをご紹介します。

 今回のコラムでは、下図の提出書類一覧表の赤枠部分、「様式2-1経営計画書兼補助事業計画書①」<補助事業計画>Ⅰ.補助事業の内容「2.販路開拓等(生産性向上)の取組内容」を見ていきます。

 なお、当コラムでは<補助事業計画>Ⅰ.補助事業の内容のうち「1.補助事業で行う事業名」は公序良俗に反しない限り、30文字以内にまとめるだけで済むという認識であること、「3.業務効率化(生産性向上)の取組内容」は任意記入であることから解説を割愛しています。

1.「販路開拓等(生産性向上)の取組内容」記載の仕方

 同店が事前に当欄へ書かれてきた内容を拝見すると「事業方針と事業実施の意義」「事業の内容」という大見出しがあり、「事業の内容」の下には「取組事項」「ターゲット顧客」「商品・サービスの内容」「販売促進方法」「役割分担」「創意工夫している特徴」「スケジュール」という小見出しがあり、そのボリュームは6ページに及ぶものでした。

 事業にかける想いが強いと色々盛り込みたくなるものですが、完全に読み手目線を無視して記載しており、このボリュームの多さから流し読みされてしまうリスクが高い状況でした。以下でどのようにこの内容のブラッシュアップをしていったかを述べていきます。

(1) 整理する

 整理とは要らないものを捨てることです。当欄は<補助事業計画>の構成要素となっていますので、補助事業の内容について説明をすることとなります。よって補助事業の説明と言えない内容は削除していただきました。

 例えば「ターゲット顧客」に関しては<経営計画>の「2.顧客ニーズと市場の動向」に、「商品・サービスの内容」は「1.企業概要」「3.自社や自社の提供する商品・サービスの強み」に記載されています。

 また「販売促進方法」「役割分担」に関しては「4.経営方針・目標と今後のプラン」に記載されているわけで、わざわざ当欄に盛り込むことはありません。よって、削除していただきました。

(2) 補助事業を具体的に説明する

 以下は、応募時のルールブックである公募要領の中にある「審査の観点」ですが、赤枠部分が当欄の審査におけるポイントと考えられます。

 同店の場合、上図赤枠部分(1)を意識し、同店が実施したい補助事業である①ホームページの立上げ、②チラシの作成と新聞折込、③パンフレットの作成と配布、④会員カードの作成と配布、を「具体的に」示す必要があります。

 この具体性を担保するために、いつ(When)、だれが(Who)、なにを(What)、なぜ(Why)、どこで(Where)、どのように(How)行うのかという5W1Hを用いて、上記の①~④について記載していただきました。

 なお、「審査の観点」の赤枠部分(2)は既に意識しており「創意工夫している特徴」という見出しの下、記載されておりましたので、ここはそのまま残していただきました。

 このようにして、同店が書かれてきた「2.販路開拓等(生産性向上)の取組内容」をブラッシュアップしていきましたが、次回のコラムでは「4.補助事業の効果」を見ていきます。

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