小規模事業者持続化補助金で出張美容を展開した美容室の事例⑥

小規模事業者持続化補助金

 公的かつ多面的な視点で計画全体の整合性を検討することにより、小規模事業者持続化補助金に採択される可能性が高まります。

小規模事業者持続化補助金「美容室」採択のポイント

 小規模事業者持続化補助金を活用して、移動式シャンプーユニットの導入、ホームページ・パンフレットの作成費用を調達するために、ある美容室の経営者が予め記載してきた計画書を採択レベルにブラッシュアップしていったプロセスをご紹介していきます。

 最終回の今回は、下図の赤枠部分、様式2-1<補助事業計画>内の「4.補助事業の効果」を見ていきます。

「三方よし」を意識する

 同店の経営者は私が登壇した当補助金のセミナーに出席しており、「売り手よし、買い手よし、世間よし」の「三方よし」や、補助金という公的資金を使う者として公的な視点の必要性をご理解なさっていました。

 よって、予め記載されてきた内容には【自店の効果】【顧客の効果】【地域社会の効果】と3つの見出しに基づいて記載がありました。ただし、それぞれの見出しの下に書かれた内容はブラッシュアップする必要性がありました。

「効果」と「目標」の整合性を検討する

 3つの見出しのうち【自店の効果】には、「売上20%増加」が挙げられていました。この「効果」は、小規模事業者持続化補助金で出張美容を展開した美容室の事例④で取り上げた「経営方針・目標と今後のプラン」の中の「目標」との整合性を検討する必要があります。

 同店が掲げた目標のうち、売上高に関する内容は「5年後に訪問美容サービスの売上高100,000円」のみです。今回の「4.補助事業の効果」に記載するべきは、補助事業が終了した時点での効果と解釈できますから、比較的短期的視点で検証する必要があります。

 そうすると、前述の「目標」には、短期的視点での目標として「稼働率」「利用者数」が掲げられており、今回取り上げた「効果」と整合性がとれておらず、どちらかを変更することとなりました。

自店の数字を3方向から検討する

 繰り返しになりますが、同店は自店の効果として「売上高」を取り上げました。自店の数字を考えるとき、これを検討することは重要です。なぜなら、売上高は従業員に職務経験という能力開発の機会を与え、資金繰りを良好にし、業績を積み上げ、口コミを通じてさらなる売上を呼ぶからです。

 ただし、自店の数字は「売上高」だけではありません。「費用」「利益」もあります。そこで、費用に関する効果、利益に関する効果も検討し、もしあるのであれば記載します。今回の場合は、費用削減といった効果は見込みにくいのですが、費用が横ばいで売上が上がるなら利益も上がるはずですので、その視点から追記していただきました。

補助事業それぞれの効果を検討する

 事前に記載されてきた内容は全体のトーンとして、移動式シャンプーユニットの導入による効果に偏っている印象を受けました。ですが、それ以外にもホームページやパンフレットの作成も補助事業に含まれます。よって、以下の表を作っていただき、それぞれの効果を検討していただきました。

 このようにして「補助事業の効果」をブラッシュアップしていきました。美容室は理容店も含めて、昨年過去最高の倒産数を記録しました。さらに現在は新型コロナウイルスの影響が重くのしかかっていますが、これをきっかけに打って出ることも重要だと考えています。

 その際に、小規模事業者持続化補助金を活用することは資金面の負担を和らげてくれるだけでなく、計画書の作成を通じて自店を見直すよい機会になります。今回のコラムが、当補助金の採択を狙う事業者の方々の参考になれば幸甚です。

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