小規模事業者持続化補助金に採択!持帰りイタリア料理店の事例②

小規模事業者持続化補助金

 業態を変更し、新たにイタリア料理店を立ち上げる事業者が、テイクアウト需要を取り込むために、販路開拓に要する費用の3分の2、原則上限50万円を補助する小規模事業者持続化補助金を活用しました。

 これを活用するためには、計画書(様式2と3)を提出し、審査を経て採択される必要があります。同店が作成した様式2と3をいかにブラッシュアップし、採択に繋げたかをご紹介するシリーズ、2回目の今回は、下図の赤枠部分「3.自社や自社の提供する商品・サービスの強み」を見ていきます。

見出しはレイヤーを意識する

 繰り返しになりますが、当欄は「自社や自社の提供する商品・サービスの強み」を書く欄です。よって見出しとして【自社の強み】【自社や自社の提供する商品・サービスの強み】を設けると整理された記述となります。

 同店が予め記載してきた内容は見出しとして【自社の強み】だけがあり、その中に「商品の強み」「サービスの強み」が書かれており、【自社の強み】と【自社や自社の提供する商品・サービスの強み】のレイヤーが同じではありません。このレイヤーを意識した見出しを設けることが記述の説得力を高めます。

 そして、【自社の強み】は「人」「物」「金」「情報」といった経営資源の切り口から述べ、【自社や自社の提供する商品・サービスの強み】は、飲食業なら「商品」、サービス業なら「サービス」に絞って述べると良いでしょう。

因果関係を検討する

 同店は、もともと別の業態で店舗運営をしており、諸々の事情で飲食店に転換することを決めたという背景があります。

 そのような同店が予め記載してきた強みとして、飲食店に転換する前からお付き合いのある顧客の存在を述べていました。これは結果であり、そのような顧客が存在する原因が同店の強みとなります。つまり「飲食店に転換する前からお付き合いのある顧客が存在している」→【それはなぜ】と問いかけ、その答えが強みとなる、ということです。

 この結果として「他の業態として35年に及ぶ業歴があり、信頼度が高い」ことが同店の強みと言えることが分かりました。さらには、なぜ35年も続けることができたのかを検討すると、違う強みが見えてくる可能性が高まります。

内部環境と外部環境を切り分ける

 同店の近隣には、居酒屋が数軒とランチ営業の和食店が1軒あり、ライバル店は無いことも強みとして挙げていましたが、これは外部環境の話です。「強み」は内部環境の話ですので、この記述は「2.顧客ニーズと市場の動向」の【市場の動向】へ移動しました。

 また、イタリアンの中でもパニーニ(冒頭に示した写真です。パニーニしてはやや大型ですが)はスナック的な感覚で気軽に食べられ、イタリアでは公園でパニーニとジェラートでランチする方が多いということも強みとして述べていましたが、これも外部環境の話です。

 また、イタリアの市場動向を盛り込む必要性は高くなく、もし、盛り込むのであれば、そのようなランチスタイルを同店が提案していくという方向性を「4.経営方針・目標と今後のプラン」で記載した方が良い印象を受けました。

「人」という経営資源

 一般的な小規模事業者の最大の経営資源は「人」です。よって、強みも「人」に関する記述を厚くしたいところです。これを踏まえて見ていくと、同店が予め記載してきた「人」に関する強みは、店長が若く、SNSができることだけでした。

 競合他店がSNSを行っていないならまだしも、今やSNSの活用は常識と言ってもいい話です。そこで、店長の経歴やスキル、想いなどを詳しく述べたいところです。

 このようにして、「自社や自社の提供する商品・サービスの強み」をブラッシュアップしていただきました。強みをなかなか見いだせない事業者も多い印象がありますが、強みは内部環境であること、良い結果をもたらした要因を「人」「物」「金」「情報」の視点で考えることを意識していただくと、見出しやすくなるはずです。

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