小規模事業者持続化補助金に応募する理容店の申請書作成事例⑤

小規模事業者持続化補助金

 創業75年を迎えたその理容店は、夫婦2名で運営しておりましたが、前回の小規模事業者持続化補助金に採択され、今回はマッサージ用椅子の導入、看板の設置、チラシの作成と新聞折込の費用を当補助金で調達しようと考えました。

 そこで同店は、応募時に提出する計画書を作成しましたが、弊社はその作成した計画書をブラッシュアップする形でご支援しました。そこで、採択の可能性を高めるためにどのような観点から計画書をブラッシュアップしたのかをご紹介します。

 下図は応募時に最低限作成しなければならない書類ですが、今回のコラムでは赤枠部分「様式2-1経営計画書兼補助事業計画書①」<経営計画>「4.経営方針・目標と今後のプラン」を見ていきます。

1.「経営方針・目標と今後のプラン」記入の仕方

 同店が当欄に記載されてきた内容を拝見すると、【経営方針】【目標】【今後のプラン】という見出しがあり、当欄のタイトルを素直に反映させている点は良いと思いました。また、図表がふんだんに盛り込まれており、当欄だけで3ページのボリュームがありました。これをどのようにブラッシュアップしていったかを見ていきます。

(1)図に頼り過ぎない

 同店が当欄に盛り込んだ図は『現状分析』『目標達成の手法』『目標の推移』『目標達成までの道のり』といったものでした。図を用いた説明は理解を促すことが可能ですが、多ければ多いほどその効果が高まるというものではありません。

 まず『現状分析』は前回のコラムまでで見てきた「1.企業概要」「2.顧客ニーズと市場の動向」「3.自社や自社の提供する商品・サービスの強み」で述べているはずであり、当欄で改めて述べる必要性は高くなく、削除していただきました。

 また、『目標達成の手法』と『目標達成までの道のり』は述べていることが重複していましたので、ひとつにまとめ、【今後のプラン】として記載していただきました。

(2)経営理念と経営方針を切り分ける

 経営理念は同店が存在する理由です。これに対して経営方針は目標達成に至る方向性であり、経営理念に基づくものになります。なお、経営理念に関しては面白法人カヤックのホームページに非常にわかりやすい記載があります。

 このように経営理念と経営方針は別物ですが、同店はこれを同一視しているきらいがあり【経営方針】という見出しの下に経営理念を記載している印象がありました。そこで、改めて経営方針を検討していただきました。

(3)時間軸を意識する

 【今後のプラン】は計画です。計画は、最低限「何を」「いつ」行うのかがはっきりしていないと計画としての機能を発揮することは困難です。同店が記載されてこられた内容は「何を」行うのかは分かりますが、「いつ」行うのかが不明でした。

 よって、縦軸に「何を」行うのか、つまり実施事項を列挙していただき、横軸に「いつ」行うのか、つまり時間軸をとっていただき、【今後のプラン】を表にしていただきました。

 このようにして「4.経営方針・目標と今後のプラン」をブラッシュアップしていきましたが、次回のコラムでは<補助事業計画>を見ていきます。

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