持続化補助金に2度採択された温泉旅館の計画書作成事例④

小規模事業者持続化補助金

 創業60年を迎えるその温泉旅館は、前回の小規模事業者持続化補助金に採択され、問い合わせや予約の増加という成果を得ることができました。そして2度目の採択に挑むべく、再度当該補助金に申請するための計画書を作成しました。

 しかし、そうそう簡単に何度も採択されるとは考えにくいため、弊社へどのようにして計画書のブラッシュアップをするべきかとご相談され、結果として採択されました。そこでこの温泉旅館が2度目の採択レベルにブラッシュアップしていったプロセスをお伝えしていきます。

 以下は、小規模事業者持続化補助金へ応募する際の一般的な提出書類ですが、今回は下図赤枠部分、様式2-1経営計画書兼補助事業計画書①<経営計画>内の「3.自社や自社の提供する商品・サービスの強み」について見ていきます。

1.「自社や自社の提供する商品・サービスの強み」の書き方

 同社が当欄へ事前に記載されてきた内容は「価格」「立地」「訴求方法」「温泉の特長」「ペット同伴」という5つの見出しとそれらの説明でした。これをどのようにブラッシュアップしていったかを見ていきます。

(1)「それはなぜ?」を意識する

 同館が当欄に記載されてきた内容のうち「価格」に関しては以下の記述がありました。

 ペット同伴の宿泊料金は、通常料金よりも約○%高いが、顧客の満足度も高く、良い口コミも発生している。

 この記載内容は価格の強みとは言えません。一般に価格を強みとして記載する場合は、他店よりも低価格であることを訴求します。さらになぜその価格で販売できるのか、その要因が真の強みということになります。

 例えば、「専用のソフトを搭載したIT機器を活用して効率性を向上させたため低価格が実現できている」、「経験が豊富な従業員が多いことから作業が効率的であり低価格が実現できている」といった形になります。

 同館の場合は、なぜ顧客満足度が高いのか、その要因を追求することにより、真の強みを見出すことが可能となります。

(2)2つに切り分ける

 当欄は「自社や自社の提供する商品・サービスの強み」を記入する欄ですので、素直に切り分けると【自社の強み】【自社の提供する商品・サービスの強み】となります。すると【自社の強み】として「立地」「訴求方法」、【自社の提供する商品・サービスの強み】として「温泉の特長」「ペット同伴」が記載できることになります。

 このような切り分けは、次に示すようにさらなる強みを見出すことが可能となります。

(3)経営資源の切り口を使う

 前述の通り、弊社では「自社や自社の提供する商品・サービスの強み」を【自社の強み】【自社が提供する商品・サービスの強み】に切り分けることをお勧めしていますが、【自社の強み】をさらに切り分けることで多くの強みを見出すことが可能となります。

 弊社では「強み」を「顧客に価値を提供でき、競合より優れている経営資源」と定義していますが、この経営資源は人・物・金・情報から構成されます。よって【自社の強み】を「人的資源の強み」「物的資源の強み」「財務的資源の強み」「情報的資源の強み」に切り分けることが可能です。

 同館が記載されてきた内容のうち、【自社の強み】に該当するものは「立地」「訴求方法」と述べました。これはそれぞれ「物的資源の強み」「情報的資源の強み」に該当します。よって、それ以外の「人的資源の強み」「財務的資源の強み」を探し出すことにより、漏れの無い視点で自社を見ることが可能になります。

 この際の留意点は、探しても無いものは書く必要が無いということ、「物的資源の強み」のうち商品に関する強みは、【自社が提供する商品・サービスの強み】に記載するということです。

 このようにして「3.自社や自社の提供する商品・サービスの強み」をブラッシュアップしていきましたが、次回のコラムではこれに続く「4.経営方針・目標と今後のプラン」を見ていきます。

2.小規模事業者持続化補助金の申請書類作成をサポートします

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