持続化補助金に2度採択された温泉旅館の計画書作成事例⑤

小規模事業者持続化補助金

 創業60年を迎えるその温泉旅館は、前回の小規模事業者持続化補助金に採択され、問い合わせや予約の増加という成果を得ることができました。そして2度目の採択に挑むべく、再度当該補助金に申請するための計画書を作成しました。

 しかし、そうそう簡単に何度も採択されるとは考えにくいため、弊社へどのようにして計画書のブラッシュアップをするべきかとご相談され、結果として採択されました。そこでこの温泉旅館が2度目の採択レベルにブラッシュアップしていったプロセスをお伝えしていきます。

 以下は、小規模事業者持続化補助金へ応募する際の一般的な提出書類ですが、今回は下図赤枠部分、様式2-1経営計画書兼補助事業計画書①<経営計画>内の「4.経営方針・目標と今後のプラン」について見ていきます。

1.「経営方針・目標と今後のプラン」の書き方

 同館が当欄に予め記載されてきた内容を拝見すると【経営方針】【目標】【今後のプラン】と3つの項目が置かれており、これは良いと思いました。以下で各項目の内容をどのようにブラッシュアップしていったかを述べていきます。

(1)端的にまとめる

 予め記載されてきた【経営方針】には、概ね以下の内容が記載されていました。

 ①顧客満足度の向上を追求し、温泉旅館として居心地の良さを提供する。
 ②顧客からの苦言を宝として当館を改善し、顧客満足度を追求していく。
 ③温泉旅館にいながらにして、ご自宅にいるような気軽さ・居心地の良さを体験していただけるようにスタッフ一丸となって対応する。
 ④他に類のない○○温泉利用で満足していただき、さらに顧客一人ひとりに迅速かつ心地よいサービスを提供する。

 これらを一言でまとめると「顧客満足の向上」です。よって、重複する部分をまとめると以下のように記載することができます。

 顧客満足度を向上させるためにスタッフ一丸となって以下の方針で取り組む。
 ①顧客からの苦言を宝として当館を改善する。
 ②ご自宅にいるような気軽さ・居心地の良さを提供する。
 ③迅速なサービスを提供する。

 このようにまとめ直していただくとともに、次の対応も行いました。

(2)書くべきところに書く

 もともと記載されてきた内容の中に「他に類のない○○温泉利用で満足していただき」とありますが、どのような点で「他に類のない」と言えるのかを明らかにしていただきました。

 これが同館の強みのひとつになりますので、前回のコラムで見た「3.自社や自社の提供する商品・サービスの強み」に盛り込んでいただきました。

(3)高所大所から目標を設定する

 同館が予め記載されてきた【目標】は、概ね以下の内容でした。

 ホームページとパンフレットとを連動させ、ブランド構築を図り、新規顧客の獲得と既存顧客の固定化を実現する。

 同館の補助事業はホームページと連動させたパンフレットの作成です。よって上記の【目標】は補助事業の目標です。ここで記載したいのは、【経営方針】を踏まえ、補助事業も含めた同館全体の目標です。

 よって数年後に達成したい同館の姿を検討していただいた結果、売上高、利益、新規・既存の顧客数を目標として掲げることとなりました。

(4)時間軸を盛り込む

 【今後のプラン】を記載する際の典型的なミスとして、内容が補助事業の計画になっている、時間軸が盛り込まれていない、という2つのパターンがあります。

 同館はこの両方のミスを犯しておりました。縦軸に人・物・金・情報という経営資源を充実させる行動を列挙し、横軸には概ね3年程度の時間軸をとり、いつ何をするのかが分かる下記のような表を【今後のプラン】として作成していただきました。

 このようにして、「4.経営方針・目標と今後のプラン」をブラッシュアップしていただきました。次回のコラムではこれに続く、<補助事業計画>「2.販路開拓等(生産性向上)の取組内容」を見ていきます。

2.小規模事業者持続化補助金の申請書類作成をサポートします

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