持続化補助金の採択で立て直しを図ったカフェの申請書作成事例③

小規模事業者持続化補助金

 同店は絵画をはじめとした美術品が楽しめるギャラリ-と飲食できるカフェスペースが一体となったギャラリ-カフェですが、新型コロナウイルスの影響により、客足が激減してしまいました。

 そこで、新たに展示するアート作品を作家に制作していただくとともに、チラシ・ダイレクトメール・看板・ポスター・ホームページなどで広告を行うことにし、その費用の一部について小規模事業者持続化補助金を活用することとしました。

 同店は、当補助金に応募する際に提出する申請書を作成しましたが、弊社はそれをブラッシュアップする形でご支援しました。結果として同店は当補助金に採択されましたが、どのように申請書をブラッシュアップしたのかをご紹介します。

 下図は応募時に最低限作成しなければならない書類ですが、今回のコラムでは以下の赤枠部分を見ていきます。

1.「自社や自社の提供する商品・サービスの強み」の書き方

 同店が当欄に書かれてきた内容を要約すると、概ね以下の内容が強みとして記載されていました。

  • 自店はギャラリーカフェとしてのレベルが高い。
  • マスコミに取り上げられたことがある。
  • 扱っている珈琲豆は希少なものである。

 これらをどのようにブラッシュアップしていったか、以下で見ていきます。

(1)結果をもたらした要因を記載する

 弊社では、強みを「顧客に価値を提供でき、競合より優れている経営資源」と定義しています。つまり、顧客に価値を提供できることや競合より優れていることが強みなのではなく、それをもたらす経営資源が強みであるということです。

 同店の場合、例えば「ギャラリ-カフェとしてのレベルが高い」ということであれば、それをもたらした経営資源を述べる必要があります。つまり、なぜその結果がもたらされたのかという要因を記載するということです。よって、その観点から強みとなる経営資源を洗い出していただきました。

(2)切り分けて検討する

 当欄のタイトルは「自社や自社の提供する商品・サービスの強み」ですから、【自社の強み】【自社の提供する商品・サービスの強み】と見出しを設け、切り分けて検討・記載するとまとまりが良くなり、読みやすくなります。

 このうち【自社の強み】は、さらに「人」「物」「金」「情報」といった経営資源に切り分けることができます。また【自社の提供する商品・サービスの強み】は、さらに「商品」「サービス」それぞれの強みに切り分けることができます。

 これをまとめると以下の見出しに基づいて「自社や自社の提供する商品・サービスの強み」を記載することになります。

 【自社の強み】

  • 人的資源の強み
  • 物的資源の強み
  • 財務的資源の強み
  • 情報的資源の強み

 【自社の提供する商品・サービスの強み】

  • 商品の強み
  • サービスの強み

(3)「物的資源の強み」に「商品」「サービス」の強みを含めない

 【自社の強み】の「物的資源」には「自社の提供する商品・サービス」が含まれます。よって、物的資源の強みとして自社の提供する商品・サービスの強みを書いてしまうと、別途設けた【自社の提供する商品・サービスの強み】が書けなくなってしまいます。

 よって、物的資源の強みにこれは記載せず、【自社の提供する商品・サービスの強み】に記載することとなります。

 このようにして「3.自社や自社の提供する商品・サービスの強み」をブラッシュアップしていきましたが、この前の項目の書き方に関しては以下のリンクを参考にして下さい。次回はこれに続く「4.経営方針・目標と今後のプラン」について見ていきます。

持続化補助金の採択で立て直しを図ったカフェの申請書作成事例①

持続化補助金の採択で立て直しを図ったカフェの申請書作成事例②

2.小規模事業者持続化補助金の計画書作成をサポートします

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