小規模事業者持続化補助金一般型に採択された卸売業の事例⑥

小規模事業者持続化補助金

 同社は制服を提供する卸売業ですが、新型コロナウイルス感染症の影響で、テレワークを取り入れる企業が増加したことから、出社して制服で仕事をする必要がなくなった方が増え、制服を買い換えたり、新たに準備したりする企業が減少し、販売が落ち込んでしまいました。

 そこで、ネット通販を強化するべく小規模事業者持続化補助金に応募したところ採択され、業績をある程度回復させました。そして、さらなる業績の回復を狙うべく、今回は同補助金で紙製のカタログを作成し、配布することにしました。

 経営者は、前回に引き続き、弊社に計画書作成の支援をご依頼され、結果として同社は今回も採択されたわけですが、同社が採択される計画書をどのように作成したのかをご紹介していきます。

 下図は、小規模事業者持続化補助金<一般型>に応募する際の作成資料ですが、今回のコラムでは、その赤枠部分、様式2-1 経営計画書兼補助事業計画書① <補助事業計画>「2.販路開拓等(生産性向上)の取組内容」について見ていきます。

1.「販路開拓等(生産性向上)の取組内容」の書き方

(1)具体的に書く

 補助金に応募する際は、そのルールブックである「公募要領」を確認する必要がありますが、ほとんどの補助金の公募要領には、審査の際にどのような観点から審査されるのかが記載されています。

 小規模事業者持続化補助金の一般型にも「審査の観点」という項目で記載がありますが、その中で今回見ていく「販路開拓等(生産性向上)の取組内容」に該当しそうな部分は、下図の赤枠部分になります。

 上図赤枠部分のうち、今回着目したのは下線部分ですが、まず「補助事業は具体的で」という審査の観点に対応するべく、同社の補助事業であるカタログの作成・配布を、いつ(When)、だれが(Who)、なにを(What)、なぜ(Why)、どこで(Where)、どのように(How)行うのか、5W1Hを記載しました。

(2)「創意工夫の特徴」を書く

 上記5W1Hのうち「なぜカタログを作成・発送するのか」については以下のような内容で記載しました。

  • ○○業界はお洒落でやりがいがある面を訴求し、重労働で厳しいというイメージを払拭するため

 また、「どのようにカタログを作成・発送するのか」については以下のような内容で記載しました。

  • モデルを◎名、スタイリストを●名活用し、制服をお洒落に着こなし、用品のコーディネートも充実させたシーンをプロのカメラマンが△日かけて撮影する。
  • この撮影データを▽▽ページのパンフレットに印刷し、当社において購買履歴のある既存顧客に送付する。

 そして、これらが「創意工夫の特徴」であることを記載しました。これは、前述の赤枠部分のうち、2つめの下線部分「創意工夫の特徴」という審査の観点への対応です。

(3)ビジュアルに訴求する

 上記のような「創意工夫の特徴」を持たせたこの補助事業をより理解していただくために、カタログに掲載する内容が想起できるような写真を盛り込みました。実際はまだ写真撮影はしていないので、ネットからそのようなイメージに合う写真を探し出し、当欄に貼り付けてビジュアルに訴求しました。

 ここまで、「販路開拓等(生産性向上)の取組内容」を記載する際のポイントとして(1)具体的に書く、(2)「創意工夫の特徴」を書く、(3)ビジュアルに訴求する、を述べてきました。次回のコラムでは「4.補助事業の効果」を見ていきます。

2.小規模事業者持続化補助金の計画書作成をサポートします

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