持続化補助金【低感染リスク型ビジネス枠】米穀販売業の採択事例③

小規模事業者持続化補助金

 同社は、お米や農薬・肥料の販売を主たる事業としていますが、新型コロナウイルス感染症の拡大を受けて発出された緊急事態宣言により、飲食店が営業を自粛した結果、お米が売れなくなり、業績が低下してしまいました。

 そこで、地元の一般消費者への販売を強化するべく、お米の自動販売機を導入することとしましたが、その費用の一部を小規模事業者持続化補助金【低感染リスク型ビジネス枠】で調達するために計画書を作成し、応募した結果、無事採択されました。

 当コラムでは、同社が作成した計画書の内容から、なぜ採択されたのか、想定される理由を検証し、採択の可能性を高める計画書の書き方を述べていきますが、今回は持続化補助金【低感染リスク型ビジネス枠】米穀販売業の採択事例②に引き続き、<補助事業計画>「2.補助事業の内容」を取り上げます。

1.採択の可能性を高める「補助事業の内容」の書き方

(1)当補助金の目的に合致した取組を補助事業とする

 補助金に応募する際のルールブックである公募要領は、それぞれの補助金に対応したものが公開されていますが、当補助金の公募要領の1ページ目に以下の記載があります。

 小規模事業者が経営計画及び補助事業計画を作成して取り組む、感染拡大防止のための対人接触機会の減少と事業継続を両立させるポストコロナを踏まえた新たなビジネスやサービス、生産プロセスの導入等に関する取組を支援するものです。

 よって、補助金を使って行う事業(補助事業)は、「対人接触機会の減少」が実現できることと「新たなビジネスやサービス、生産プロセス」であることが求められています。よって、この条件に合致する事業でなければ採択される可能性は低いと言えます。

 同社の補助事業の内容は、お米の自動販売機を設置することです。これにより、顧客と販売スタッフが接触する機会が減少するとともに、自販機の設置は同社初の事業であることが記載されていました。欲を言えば<経営計画>「1.自社の事業概要」に競合の一覧表を掲載し、それら競合が自販機を設置していないことを示すことで事業の新規性を訴求すれば完璧だったのではないかと思います。

(2)求められていることを書く

 当補助金の計画書フォーマットを拝見すると、今回見ている<補助事業計画>「2.補助事業の内容」欄には以下の但し書きがあります。

 感染拡大防止のための対人接触機会の減少に資する新たなビジネスやサービス、生産プロセスの導入等の取組について、取組内容や実施体制、スケジュールを具体的に記載してください。

 また、当欄には「補助事業内容(取組内容)」「必要な理由」「事業実施スケジュール」という見出しが設けられており、但し書きの内容と併せてこれらの内容を記載する必要があります。同社はこれらを強く意識した見出しを設け、その内容を記載していたことも採択の可能性を高めたと考えられます。

(3)ビジュアルに訴求する

 同社の補助事業は、同社の他に金融機関、契約農家、自販機メーカー、士業事務所がタッグを組んで実施することになっています。この体制を役割分担も分かるように図にして盛り込んでいました。

 また実施スケジュールは横軸に時間軸、縦軸に行動を記載した表を作成し、いつ何を実施するのかが分かるようにしていました。このように一目で分かる図表を使って、ビジュアルに訴求することは、読み手の理解を促し、採択の可能性を高めたものと考えられます。

 今回のコラムでは、小規模事業者持続化補助金【低感染リスク型ビジネス枠】に採択された米穀販売業の<補助事業計画>「2.補助事業の内容」の書き方として、 (1) 当補助金の目的に合致した取組を補助事業とする、(2)求められていることを書く、(3)ビジュアルに訴求する、を挙げました。

 次回のコラムでは、今回見た<補助事業計画>「2.補助事業の内容」に続いて「3.補助事業の効果」を見ていきます。

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