店頭の看板・POP広告による効果的な販売促進の事例

イベント告知のためのPOPを掲示している歯科医院

 一般社団法人日本フランチャイズチェーン協会によると、平成30年1月現在、全国には55,310軒のコンビニエンスストアがあります。これに対し、厚生労働省の医療施設動態調査によると平成30年1月現在、全国には68,791軒の歯科医院があり、コンビニエンスストアの数よりも多い状況となっています。

 歯科医院は当然、しのぎを削った生き残り策を展開することになりますが、各院とも医師の腕や、患者との関係性に重きを置き、外部への情報発信による明確な差別化ができていない印象があります。

 そのような状況の中、このようなPOPを掲示している歯科医院がありました。

 これから迎える夏休み期間に、歯の治療を済ませたいというお子さんを持つ保護者の需要を取り込むためのイベントだと考えられます。
 このPOPのポイントは、子ども向けのイベント予告により「お子さんウエルカム」というメッセージを発していることです。そして、このイベントに参加することで院内の雰囲気が分かり、治療に通うかどうかの意思決定ができるという点で患者予備軍に優しい歯科医院と言えるでしょう。

 なお、イベント企画に関しては、ロードサイド店舗のイベント企画ネット販売に押される小売業の集客戦略を参考にして下さい。

内容が毎日更新される看板を掲示している整体院

 総務省統計局の平成26年経済センサス基礎調査によると、整体院含む療術業は全国に84,025軒あります。コンビニエンスストアの数よりも多い歯科医院の数よりも、さらに多い状況です。

 整体院は、一般の人からすると、接骨院・整骨院・マッサージ店との明確な区別がつかず、これにエステティックサロンを含めた業態の競争が繰り広げられています。そこで、多くの整体院では、店頭に様々な告知物を掲示していますが、このような看板を掲示している整体院があります。

 このポイントは、「今日のつぶやき」として、毎日看板の内容を書き直している点です。店舗の前面道路を通る人の中には、今日はどんなことを書いているのかな、という期待感を持つ方も発生するでしょう。
 また、その店舗の前面道路を通っても通らなくても通勤・通学ができる人の中には、この看板の内容を見たいがために、あえてその道路を通るようになる人もいるかもしれません。
 まめな情報発信によって、自店への興味を喚起させようというメッセージが伺える取り組みです。

店主の人柄がにじみ出る看板を掲示している美容室

 厚生労働省の衛生行政報告例によると平成27年度の全国における美容室の数は、240,299軒となっています。コンビニエンスストアの数よりも多い歯科医院の数よりも、さらに多い整体院の数よりも、さらにさらに多い状況です。

 美容師の腕、店舗の雰囲気、インターネットを活用した予約システムなど様々な取り組みにより激しい競争に打ち勝とうという取り組みが見られます。そんな中、このような看板を出している美容室があります。

 この飾り気のないメッセージからは、店主の真摯なお人柄が伺えます。行きつけの美容室に不満があったり、新たな美容室を探していたりしていても、行ったことのない美容室は敷居が高く、現在行っている美容室を使ってしまうものです。しかし、このようなメッセージは、初入店の敷居が下がるのではないでしょうか。

 以上のように、店頭の看板・POP広告を用いて販売促進の効果を上げるには、単純に看板やPOPを掲示すれば良いというものではなく、それらに質の高い戦略的なメッセージがあるかどうかがポイントとなります。
 貴店では、店頭でどのようなメッセージを訴求していますか?

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