飲食店が経費を削減する3つの視点

経費削減

 都内の飲食店経営者が抱える以下のご相談に触れる機会がありました。

 この飲食店は、ここ数年で売上が下がってしまい、経営が苦しくなりました。経営者は、雇用は絶対に守りたいとしており、これを前提に経費を見直すことにしました。

 そこで、仕入を全て見直し、以前よりは経費を削減することができました。しかし、売上回復の目処が立たず、更なる経費削減が必要となっていますが、思うようにはいきません。何かいいアイディアはないだろうか?というご相談です。

 雇用を守るという考えは、社会的責任を負う経営者として立派だと思います。そのような経営者の店舗経営を何とか立て直すために、どのような経費削減策があるのかを今回のコラムで見ていきます。

変動費と固定費

 事業者が負担する費用には、変動費と固定費があります。これは項目として決算書には示されないので、経営者もしくは経理担当者が仕分けをする必要があります。

 変動費は、売上の増減に応じて増減する支出です。これに対して、固定費は売上の増減に関係ない一定額の支出です。

 変動費の代表例は売上原価です。売上が増えれば仕入も増え、売上が減れば仕入も減ります。この仕入が大きな影響を与えるのが売上原価です。これに対して、固定費の代表例は人件費、家賃、水道光熱費などが挙げられます。

経費削減の視点1:変動費を見直す

 前述の経営者は、仕入を見直したということですから、変動費である売上原価を減らしたと解釈できます。一般に仕入に使う材料を安価なものにすれば、材料費は下がり、それに伴って売上原価も下がります。ですが、これにより、顧客に提供する料理の品質が低下し、これが売上の回復を困難にしていないかを検討する必要があります。

 売上原価を低下させても品質が落ちていないのであれば問題ありませんが、一般に品質を担保しつつ経費を削減しようとすれば、売上原価以外の変動費を見直す必要があります。飲食店であれば教育費、販売促進費、広告宣伝費の支払に対する効果を検討する必要があります。くれぐれも闇雲に削るのではなく、支払に対する効果を検討することが重要です。併せて事務用品費、消耗品費の無駄がないかといった点も検討します。

経費削減の視点2:固定費を見直す

 固定費の見直しは、一旦下げると売上が上がっても下がっても、負担が減るので、積極的に取り組みたい対策です。例えば、大家さんに交渉して家賃を削減する、顧問契約を見直して顧問料を削減する、といった対策が考えられます。

 さらに、借入金の利息も見直す必要があります。今の利率よりも安い条件で借り換えができないか、という点も検討に値します。

経費削減の視点3:雑費を見直す

 経費には雑費という項目があります。これを変動費とするか固定費とするかは、その事業者の判断ですが、日々の経費計上の際に勘定科目が分類しにくいと雑費に計上しがちなので、結局使い道が不明なものが含まれることが多くなります。

 よって、この雑費というブラックボックスの内容を明らかにする必要があります。つまり、どのような費用が雑費として使われているのかを洗い出すということです。まず、この作業を行った上で、削減するべき費用がないかどうかを検討することとなります。

 今回のコラムでは、飲食店が経費を削減する3つの視点として、1.変動費を見直す、2.固定費を見直す、3.雑費を見直す、を挙げました。売上を上げるということは、不確定要素がありますが、経費の削減は削減しただけ費用が浮きます。

 そのため、必要以上に経費削減をしてしまいがちです。あるガソリンスタンドでは、待合室に置く雑誌の費用をゼロにしてしまいました。そこでスタッフが自宅で読み終え、不要になった古い雑誌を置くことにしましたが、古い雑誌ということで、顧客の不満を買ってしまいました。

 そのようなことがないように、慎重に支出とその効果を検討していただきたいと思います。

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