ガソリンスタンドの誤った経費削減は危険!資金繰りを改善する日次決算とは?

コラム

1.ガソリンスタンドの誤った経費削減は危険!資金繰りを改善する日次決算とは? 

 パチンコ業界の大手であるガイアは、民事再生法を申し立てました。債務は約800億円に上り、パチンコ業界の倒産としては史上最大規模です。

 2006年5月期には年収入高が約5,853億500万円とピークでしたが、新型コロナウイルスの感染拡大で緊急事態宣言が出され、臨時休業を余儀なくされたことなどで、2023年5月期の年収入高は約1,895億4,200万円まで落ち込みました。

 資金繰りが苦しくなる中、店舗を売却するなどして収益を改善しようとしましたが、電気代の上昇、新台の確保、関係会社に対する特別損失の計上などで、同期は大きな赤字になりました。

 この間、金融債権者から協力を得て、自力で再建するために私的整理を進めてきましたが、資金繰りが改善されず、法的手続きによって再建することにしました。

 このように資金繰りが行き詰まると事業は立ち行かなくなります。そこで、今回の記事では、ガソリンスタンドの資金繰り改善策について見ていきます。なお、今回ご紹介する手法は、ガソリンスタンドではない業態であっても使えるものですので、ぜひ最後まで読んでみてください。

■経費削減の落とし穴:間違った方法で人件費や新聞図書費をカットすると逆効果

 前述のように、事業は利益が出なくなって資金が回らなくなると廃業せざるを得ません。逆に、利益を維持して資金を確保できると事業を存続できます。資金繰りに苦しむガソリンスタンドは、ほとんどが赤字ですから、黒字に転換することが先決です。

 黒字にするためには、売上が原価と経費の合計を上回る必要があります。よって、売上が伸び悩むなら、原価と経費を減らすしかありません。

 あるセルフサービスのガソリンスタンドが、経費削減のために人件費を圧縮しました。アルバイトスタッフのシフトを削り、基本的に社員1人で店舗を運営するワンオペを実施しました。

 しかし、これにしたことで、来店客への給油や洗車の説明が難しくなってしまいました。もちろん、ガソリン以外の商品も売れなくなり、人件費を減らした分以上に売上が下がってしまいました。

 さらに、社員は休憩・休日も満足に取れず、シフトを減らされたアルバイトスタッフとともにモチベーションが低下し、退職者が続出しました。

 また、あるフルサービスのガソリンスタンドが、経費削減のために新聞図書費をカットしました。スタッフ用の業界誌だけでなく、待合室にある顧客用の雑誌も全て廃止しました。

 これにより、洗車やオイル交換を頼んだ顧客から、待合室で暇だというクレームが入るようになりました。そこで現場では、スタッフが自宅で読み終えた雑誌・漫画本を持ってきましたが、あまり数は揃いませんでした。

 これをどうにかするべく、店長は常連客でゴミ回収車の運転手に頼んで、回収した雑誌を譲ってもらい、待合室に置くことにしました。しかし、それらの雑誌は古いものばかりで、顧客から不評でした。

 このような誤った経費削減を回避し、資金繰りを改善するにはどうすれば良いのでしょうか。

■日次決算の活用:売上高と費用を1日ごとに確定し、利益を管理する方法

 こうした間違った経費削減を避けて、資金繰りを適正にするために、日次決算の活用をお勧めしています。そもそも決算とは、当期の利益を確定することですが、1年単位で実施すると、その決算情報が翌期の戦略立案の材料として、古くなってしまう場合があります。

 この弊害への対応として、毎月決算をすることを月次決算と言います。ですが、外部環境が激しく変わる中では、月単位でも遅いという考え方があります。よって、日次決算をすることになります。これは、1日ごとに売上高と費用を確定し、利益を管理することです。

 費用には、売上に関係なく一定額がかかる固定費と、売上に応じて増減する変動費があります。固定費の例は、社員の人件費、賃借料、水道光熱費などです。変動費の例は、消耗品費、販売促進費などです。仕入れにかかった売上原価も変動費とします。

 そして、月間の固定費を営業日数で割って1日当たりの固定費を算出します。変動費は1日ごとに目標額を算出します。この1日当たりの固定費と変動費の合計額を1日当たりの目標売上高とし、その目標売上高が達成できれば、利益はプラマイゼロになります。

■日次決算の留意点

 その上で、日々の売上高と変動費の使い方を管理し、利益が出ているかを管理していきます。ここでのポイントは、目標設定時と管理時に分けられます。

  • 目標とした固定費・変動費それぞれの額は、本当に必要なものだけで構成されているのか、また、削減すると逆効果のものを削減していないか検討すします。
  • 日々目標管理をしていく中で、無駄な支出がないか、また、使うことによって費用対効果が見込める費用はないかという点を検討します。

 このような視点から、1日のくくりで売上高と経費を管理することで、利益にシビアな目を向けることが出来ることが期待できます。日次決算で業績を管理し、黒字化を果たし、資金繰りの改善につなげましょう。

 このように1日のくくりで売上高と経費を管理することで、利益にシビアな目を向けることが出来ることが期待できます。日次決算で業績を管理し、黒字化を果たし、資金繰りの改善につなげましょう。

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