顧客ニーズを満たすことのできない理容店に見られる3つの特徴

顧客満足

 当然のことながらロードサイド店舗は、顧客ニーズを満たすことができなければ、来店客は減っていきます。今回のコラムでは、ロードサイド店舗の1形態である理容店について取り上げますが、私は、様々な理容店のサービスを見てみるために、毎月散髪に行く店を変えていた時期がありました。

 その中には素晴らしい理容店があった反面、顧客ニーズを満たすことができず、このままでは廃業してしまうのではないか、という理容店も数多くありました。今回のコラムでは、この後者に該当する顧客ニーズを満たすことのできない理容店に共通する特徴を見ていきます。

1.顧客ニーズを満たすことのできない理容店に見られる特徴

(1)提案がない

 ある理容店に入店した際に、スタッフから「今日はどうしますか」と問われ、その後のやり取りから、髪は通常1か月に1㎝伸びるので、伸びた分だけ切りましょう、という結論に落ち着きました。そして1㎝だけ切ってもらいました。その後は、シャンプー、顔剃りでおしまいです。

 確かに1㎝だけ切ってほしいという話に落ち着いたわけですから、その通りに散髪されたわけですが、何か大事にされていない印象を持ちました。顧客としては散髪しに行っているわけですが、散髪を通じて高い価値を得たいというニーズがあるものです。この店舗はこれに応えていないケースです。

 一方、ある理容店では「今日はどうしますか」という問いに続いて「髪で困っていることはありませんか」という質問があり、髪型をどうするべきか決めかねていることを伝えると、私の髪の生え方を踏まえて、髪型の提案をしてくれました。さらに、日々行う髪型のセットについてもそのやり方を教えてくれましたが、ここまで懇切丁寧だと再来店したいと思うようになります。

(2)言い訳をする

 ある理容店では、店主による散髪が終わったものの、その仕上がりは私のイメージと違うものでした。まぁ仕方ないので、何も言わず会計をして退店しようとしましたが、私の雰囲気を察してか、店主が「お客さん、初めての来店でしょ?何度か来てもらえればイメージ通りに仕上がりますよ」と言ったのです。

 プロたるもの初回できっちり顧客ニーズに応えるからこそプロなのではないのでしょうか。コンサルタントである私が経営者から相談を受け、そのコンサルティングフィーをいただいた上でご面談をしたとします。その際に、その経営者が抱える問題を解決する糸口すら見出せないまま「初めての相談だから仕方がないですよね」と言っていたら、二度と相談に来られないでしょう。

 言い訳をした時点でプロとは呼べないはずです。よって、言い訳をしなくて済むような仕事をする覚悟が必要と言えるでしょう。

(3)世間話だけを重視する

 顧客がどんなニーズを持っているか、それにどのように応えるか、という点よりも、散髪中の世間話を重視しているんじゃないか、という理容店もあります。その世間話の内容は、主にその店主の苦労話や近況です。

 こちらが聞いてもいないのに、業歴や自身の年齢、最近楽しかったことなどを延々と話しながら散髪をします。もしかしたら、顧客は散髪中に寝たいというニーズや、店主に話を聞いてほしいというニーズがあるかもしれません。
 
 散髪中の沈黙が怖いのか、ご自身の話術に自信があるのか分かりませんが、そのような顧客ニーズに目を向けず(目が向かないのかもしれません)、延々とご自身の話を続ける理容店は、今以上に経営は厳しくなっていくでしょう。

 今や低価格店やチェーン店、さらには美容室が理容店の顧客を奪いつつあります。人口は減少する時代に入り、絶対的な顧客数は少なくなっていきます。顧客ニーズを満たすことのできない理容店に見られる3つの特徴である「提案がない」「言い訳をする」「世間話だけを重視する」に留意して、この厳しい時代に儲かる理容店になっていただきたいと思います。

2.当コラムの解説動画

vol.64_顧客ニーズを満たすことのできない理容店に見られる3つの特徴

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