給油中にエンジンを停止させるメッセージ4つの工夫

顧客満足

 関東地方は、やっと涼しくなったと思いきや、蒸し暑さがぶり返すような天候が続いていますが、暑い日のガソリンスタンドで目にするのは、車内のエアコンを止めたくないため、エンジンを停止しないで給油する姿です。特に、セルフサービスのガソリンスタンドで多く目にします。

 店舗スタッフが、給油する前の顧客に「エンジンを停止してください」と言っても従ってくれないわけです。私がフルサービスのガソリンスタンドに勤務していた頃も、そのようなお願いをしたところ「えーっ?エンジン止めるの?」と言われたことは一度や二度ではありません。

 そこで、今回のコラムでは、どのようなメッセージがエンジンを停止してからの給油に繋がるのかを見て行きます。なお、今回のコラムでは、ダイヤモンド社発行の「伝え方が9割」(佐々木圭一氏著)を参考にしています。

エンジンを停止させるメッセージの工夫1:代替案を提案する

 給油中にエンジンを停止させない行為は消防法の危険物の規制に関する政令第27条6項1のロで禁止されています。そこで、これを盾にガソリンスタンドのスタッフがエンジン停止を求めるケースが多いのですが、給油エリアに掲示したPOPを少し工夫することで大きな効果が見込めます。

 その工夫のひとつが、代替案を提案する、ということです。前述のとおり、顧客はエンジン停止によって車内の温度が上がることを懸念してエンジンを停止しないケースがほとんどですから、以下のメッセージをPOPで訴求することにより、エンジンを停止する可能性が高まります。

 「エンジンをかけたままの給油は危険ですが、キーをACCの位置にすればエアコンは止まりません。」

エンジンを停止させるメッセージの工夫2:困ることを回避させる

 給油中のエンジン停止により顧客が困ることを回避させる、という視点です。給油中にエンジンを停止しないことは、車両の発進や火災の可能性を高めます。これを回避できることを訴求したのが以下の例です。

 「エンジンを停止ししないままの給油は車内の涼しさと引き換えに安全が奪われます。」
 「火災事故を起こしたくない方はエンジンを停止して給油しましょう。」
 「あなたがエンジン止めて給油してくれれば火災事故発生リスクが低くなります。」

エンジンを停止させるメッセージの工夫3:選択させる

 顧客の選択肢をあえてエンジン停止とそれ以外のものとし、顧客自身がエンジン停止を選ぶようにする方法です。顧客としては、自身が主体的に選択したという意識が働くことから、店舗スタッフに「エンジンを止めて下さい」と押し付けられ、渋々従ったという感じがなくなります。具体的には以下の例が挙げられます。

 「給油中にエンジン止めますか、火災事故起こしますか。」
 「給油中にエンジン止めると車内が暑い、エンジン止めないと火災で熱い。」

エンジンを停止させるメッセージの工夫4:感謝の意を表す

 最近外出すると、あちこちのトイレで「きれいに使っていただき、ありがとうございます」というメッセージを目にするようになりました。感謝されてネガティブな感情を抱く顧客は稀であり、これを以下のようにエンジン停止にも応用することが可能です。

 「給油中のエンジン停止、ありがとうございます。」

 今回のコラムでは、給油中にエンジンを停止させるメッセージを作る視点として、1.代替案を提案する、2.困ることを回避させる、3.選択させる、4.感謝の意を表す、を挙げました。

 いくら正しくても店舗側の主張を一方的に伝えて、顧客を従わせるのでは顧客満足の低下に繋がりかねません。顧客が店舗側のお願いを抵抗なくきけるように、少しの工夫をするようにしましょう。料理もひと手間かけると美味しさが違うものです。そして、このような取組みが顧客満足を向上させ、業績向上に結び付くと考えます。

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