ポイントカードの発行で成功するための4つの留意点

モチベーション

 あるロードサイド店舗でアルバイトとして働くA君。店長から顧客の再来店率を高めるために、ポイントカードを顧客に作ってもらうように頻繁に言われ続け、その発行数も毎日厳しく管理されています。

 しかしA君は、顧客はポイントカードを作ったから再来店するのではなく、再来店するからポイントカードを作るのではないか、と思っており、何だかモヤモヤしながら仕事をしている状況です。

 ポイントカードで再来店を促す店舗は非常に多いわけですが、今回のコラムでは、これをより促進させるために、どのようなことに留意すればよいのかを見て行きます。

ポイントカードの発行で成功するための留意点1:店長が自己開示をする

 ポイントカードを作ったから再来店するのか、再来店するからポイントカードを作るのか。言ってしまえばどちらも正しいわけですが、それよりも重要なのは、A君の意見は店長に伝わっていないこと、そして、A君の意見からは「ポイントカードをお勧めして断られたくない」という想いが透けて見えることです。

 そこで、A君のようなスタッフの意見をいかに拾い上げるか、拾い上げた意見にどう対処するかが、ポイントカード発行促進の「ポイント」ととなってきます。

 まず、意見が店長に伝わるようにするには、店長が積極的に自己開示をする必要があります。何もプライベートなことについて恥を忍んで開示する必要はないわけで「お腹すいた」など些細なことで良いのです。

 そこから徐々に自己開示の領域を広げていって、自分の弱みをオープンに出来ると「私たちに何でも話してくれる店長」=「私たちが何でも話せる店長」へと周囲の認識が変わっていきます。その認識が深まり広がることにより、A君が持つ意見なども表出しやすくなるでしょう。

ポイントカードの発行で成功するための留意点2:店長が傾聴をする

 部下が店長に何でも話せるようになってくると、耳の痛い発言も出てくるはずです。これを即座に否定してしまうと、やはり何も話してはいけない、という認識が深まり広がって、風通しの悪い職場になってしまいます。

 そこで、どんな意見であっても、傾聴して一旦は受け止めることが必要です。話を聞いていて「それは違うだろう」と思っても耳を傾け続けます。もっとも「それは違うだろう」と思った時点で傾聴できておらず、頭の中を空っぽにしてひたすら聞くことが必要です。これにより部下は「聞いてもらえた」という一種の満足感を覚えることとなります。

 返報性の原理とは、何かをしてもらうと何かで返さなければ、と思う心理を指します。満足感を与えた店長に対して、部下は店長に貢献しようと考える可能性が高まります。

ポイントカードの発行で成功するための留意点3:望ましい行動を承認する

 再来店するかどうか分からない顧客に対してもポイントカードをお勧めして欲しいという店長の考えがあるならば、そのような行動をとったスタッフに報酬を与える必要があります。

 それは金銭的な報酬である必要はなく「声掛けてくれてるね」などという言葉の報酬で良いのです。

 察するにA君は、顧客に断られるメリットとデメリットを比較して、感覚的にデメリットが大きいから勧めたくないのでしょう。よって、メリットを大きくする、つまり報酬を大きくすることにより、店長が望む行動が強化される可能性が高まります。

ポイントカードの発行で成功するための留意点4:傷付く必要はないことを伝える

 ポイントカードの発行を断る・断らないは顧客が決めることであり、勧めた側は、情報提供と顧客が持つ意思の確認をしたに過ぎません。にも関わらず、断られると傷付いてしまうスタッフがいます。冒頭のA君もそうなのかもしれません。

 そのような方は「断わられる」ことは「悪いこと」という方程式を持っている、つまり「私が勧めたなら応じるべき」「断るなら相手の気持ちも考えるべき」という「べき論」を持っている可能性が高いと言えます。よって「べき論」を手放すことにより、傷付くことが少なくなっていきます。

 断られて傷付くということは、自身がどのような「べき論」を持っているか、そして、手放す「べき論」が何であるかの確認作業と言えるでしょう。

 断る人は断りますし、こっぴどく断る人はこっぴどく断るわけで、そういう人であることを受け入れる必要があります。ウルトラマンが自力で空を飛べるからといって、人間に自力で空を飛ぶことを強要することはナンセンスです。飛べない人は飛べませんし、断る人は断るということを理解していただく必要があります。

 今回のコラムでは、ポイントカードの発行で成功するための留意点として、1.店長が自己開示をする、2.店長が傾聴をする、3.望ましい行動を承認する、4.傷付く必要はないことを伝える、を挙げました。

 部下は、自身の行動を正当化したがるものです。まずはその意見が伝わる職場にすること、そして、その意見が正しいか正しくないかを議論するのではなく、なぜ正当化したいのかに目を向けることが職場の活性化に繋がる可能性を高めます。

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