ロードサイド店舗が洗車に注力するべき2つの理由とその留意点

戦略の考え方

 ロードサイド店舗へ買い物に来る顧客の多くは、車を利用します。よって、店舗側としては、「車で来るからこそ」の取組みが必要です。例えば、ガソリンスタンドがイベントなどで、顧客へ配った品の中で、ウケが良かったのがボックスティッシュでした。

 私たちが生活する中で、ボックスティッシュは日々使いますので、常備しておく必要があり、定期的に買いに行かなければなりません。駅ビルのテナント店などのように、電車や徒歩で来店される顧客をターゲットとした店舗が、そのような嵩張るものを配っても、顧客は持ち帰りが面倒です。よって、ガソリンスタンドなど車で来店される顧客をターゲットとした店舗が配ると喜ばれます。

 このように、ロードサイド店舗のキーワードは「車」であり、だからこそ洗車が重要なポイントとなります。今回のコラムでは、ガソリンスタンドのみならずロードサイド店舗が、この洗車というサービスを提供するべき理由について見ていきます。

洗車に注力するべき理由1:洗車の待ち時間が無いため

 大阪に拠点を構えるGLION(ジーライオン)グループでは、大阪市内にあるレストランの利用客を対象に、有料洗車サービスを今年の4月から開始しました。このサービスを展開するのは、同グループが運営するステーキハウス「AKARENGA STEAK HOUSE」とフレンチレストラン「LA VIE(ラヴィ)1923」です。

 この取組みは、レストランの利用客からの要望を受けたものです。実際に、食事中だけでなく、散髪中や買い物中、食事中に、自分の車を洗車してくれれば、顧客としては洗車の待ち時間が無いわけで、有料であったとしても、非常に助かるわけです。

 では、理容店・美容院や地域の小売店、飲食店といったロードサイド店舗に洗車をするスペースや機器があるかというと、そうではない店舗もあるわけです。そこで以下に示す取組みを検討します。

洗車に注力するべき理由2:自店の負担が軽いため

 ロードサイド店舗は、来店した顧客から洗車を依頼されたら、近隣のガソリンスタンドに連絡をして車を引き取りに来てもらい、洗車作業終了後に自店に納車してもらえば良いのです。

 このことは、ガソリンスタンドにとっても、洗車機や店舗スタッフの有効活用というメリットがあります。よって、ガソリンスタンド側がそのような企画書を作成して、地域の店舗に提案することにより、自店が集客しなくても、地域のロードサイド店舗が洗車して欲しい顧客を集めてくれることになります。

取り組む際の留意点

 この取組みは、洗車を受注したロードサイド店舗と洗車作業をしたガソリンスタンドそれぞれの、洗車料金の取り分は予め決めておかなければなりません。

 あるガソリンスタンドでは、この取組みを近隣のロードサイド店舗に提案しましたが、「集客はうちがやるんだから」ということで取り分を低く設定されてしまいました。結果として、忙しくなったものの、収益は上がりませんでした。

 この取組みは、ガソリンスタンドにとっては、引き取り・納車のための時間がとられます。つまりそれだけ人件費が嵩みます。また、洗車を顧客から受注し、ガソリンスタンドに発注するロードサイド店舗としては、洗車の待ち時間が無いという価値を顧客に与えることができます。よって、この場合の洗車は一般的な洗車料金より高くするべきです。

 一般的な相場の洗車料金を設定しても、ロードサイド店舗とガソリンスタンドで分け合うのですから、お互いが収益を得られる価格にしなければ、取り組む意味がありません。参考までに、前述した大阪のレストランで、顧客が負担する洗車料金は1台5,500円です。

 ロードサイド店舗が洗車に注力するべき理由として、1.洗車の待ち時間が無いため、2.自店の負担が軽いため、その留意点として価格設定を挙げました。今や、ホテル、空港、ゴルフ場などでも顧客から洗車を請け負っています。ロードサイド店舗でなければ出来ない取組みをぜひ取り入れていって欲しいと思います。

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