お盆に向けてガソリンスタンドで油外商品を売るコツ

コラム

1.「お盆期間」は油外商品の販売チャンスではない!

 これからお盆を迎え、多くの方が車で移動します。よって、ガソリンの需要は大きく上昇し、お盆期間は来店客が増えるガソリンスタンドも多いはずです。ですが、この時期の来店客は自店との関係性が薄い一元客が多いものです。

 さらには、遠出に備えて事前にメンテナンスをしている顧客も多く、来店客数が多いからといって、タイヤやエンジンオイルといったガソリン以外の商品、つまり油外商品はさほど売れないはずです。

 にもかかわらず、来店客数が多いから油外商品が売れるはずと考えるガソリンスタンド経営者が、現場に檄を飛ばす例を私は何度も見てきましたが、それは暑い中、現場の疲弊感を増強させてしまいます。

遠出をする前のメンテナンス需要を取り込む

 お盆期間真っただ中ではなく、お盆期間を迎えて遠出をする前に、車のメンテナンスをしておくことで、車のトラブルを未然に防ぐことを強く訴求するべきです。

 それにより、油外商品を販売し、客単価を向上させることが、夏場のガソリンスタンドにとって重要な取り組みと言えますから、事前にタイヤやエンジンオイル、バッテリーなどの点検・交換の必要性を呼びかける必要があります。

 ですが、メンテナンス不足によって、車のトラブルを経験したことのない顧客にとっては、そのような呼びかけは他人事であり、店舗スタッフのアドバイスに耳を貸さないものです。それを何とかして売ろうとするから「ガソリンスタンドは押し売りをする」と言われてしまうのですが、ここで消費者の意識を考えてみます。

タイヤ交換をしないとどうなるかビジュアルに訴求する

 私がガソリンスタンドの現場に身を置き、タイヤの大量販売に効果を発揮した販促策のひとつに、店頭に破裂(バースト)してしまったタイヤを展示しておく、というものがありました。

 その上で、摩耗したタイヤを装着している車両の顧客に対して、タイヤ交換をお勧めする際に、それを見せることでビジュアル的な効果があり、販売に結び付いたものでした。

消費者の損失回避性を意識した訴求を行う

 これは、消費者が持つ損失回避性という、文字通り損失を避けることを優先する傾向にアプローチしたものです。消費者は、タイヤの破裂による事故という損失を避けるために、高い価格を払ってでも、より安全に走行し、帰省したいと思う傾向があります。

 このようなことを踏まえ、タイヤを交換すると燃費や乗り心地が良くなるというメリットだけを訴求するのではなく、リスクをビジュアルに訴求することも効果的な販売のひとつと言えます。

 とはいえ、損失回避性にあまりにも着目し、リスクを強調し過ぎると「脅し商法」になってしまう点に留意が必要です。

 お盆は、多くの人が車で移動する時期です。しかし、お盆期間真っただ中ではなく、お盆期間を迎える前に、遠出をする前のメンテナンス需要を取り込むことが重要です。

 タイヤ交換をしないとどうなるかビジュアルに訴求し、消費者の損失回避性を意識した訴求を行うなど、効果的な販売方法を検討しましょう。ガソリンスタンドで働くスタは不は、暑くて大変な中でも、成果が出れば疲れも癒されます。この記事が、お盆期間に向けた油外商品の販売促進に役立てば幸甚です。

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