バリアフリー化を美容室の集客力向上に繋げる4つの方策

経営の姿勢

 「バリアフリーにしたいんです」駐車場から建物の入り口まで、たくさんのたくさんの段差が存在する美容室の経営者からご相談を受けました。この段差があるため、車いすで来店される顧客がいらしたときは、スタイリストが1人では足りず、2人がかりで車いすごと持ち上げないと入店させることができません。

 その労力が施術時間に影響し、作業効率が低下しているため、補助金を使ってバリアフリー工事を行いたい。その補助金を申請するに当たっての計画書作成についてアドバイスが欲しいとのことでした。

 バリアフリーにすることにより、そのようなスタイリストへの負荷は低下しますが、それをきっかけに集客力を魂がしびれるくらい向上させることが可能です。今回のコラムでは、バリアフリー工事をきっかけにどのような集客力向上の施策が考えられるかを見ていきます。

ターゲットのレイヤを上げる

 バリアフリーにすることにより、車いすを利用する方は物理的にも心理的にも来店しやすくなります。ただし、集客力の向上をそれだけに頼ることは危険です。工事をしたものの、来客数が変わらなかった…そのような事例は数多くあります。そこで、この工事をきっかけに、障害を抱えた方がたくさん来店してくれる仕組みを作る必要があります。

 まず、「車いすを利用する方」だけでなく「車いすを利用する方」を含めた「障害者」へとターゲットのレイアを上げる考え方があります。そうすると、障害を抱える方の介護サービスに携わるスタッフや、同じく就労支援サービスに携わるスタッフがターゲットとして浮かび上がります。

 そのようなスタッフを対象にした割引サービスや、グッズのプレゼントなどを継続的に行うことで、来店頻度が高まれば、彼ら彼女らが提供する介護サービス、就労支援サービスを受ける障害を抱えた方を紹介してくれる可能性が高まります。

 さらに、一度ご来店なさったら、再来店したくなるような取組みも必要です。以下にその例を示します。

自尊心を記録する

 まず、月1ペースでスタイリストが作成し、店頭で配布するニュースレターを作成します。それには、今月のご挨拶、美容の専門家としてのコラム、切り取り線のついたクーポンなどを掲載します。これに「今月のお客様」というコーナーを設け、複数の顧客の写真も掲載することとします。

 一般に、美容室で髪型をきれいに整えてもらうと気持ちが上がります。そのような自尊心に包まれた姿や髪型を、顧客のスマホや携帯電話で写真に撮ります。場合によってはスタイリストが一緒に写真に入っても良いでしょう。そして、顧客から許可をいただいた上で、同店にその写真をその場でメールしていただき、ニュースレターの「今月のお客様」コーナーに掲載します。

 この新聞は店頭で配布するため、翌月に自分の写真が掲載された新聞を取りに来てくれれば、同店を利用する可能性が高まります。そしてこの取組みは、さらに2つの集客策に活用が可能です。

さらなる取組み

 実は、この取組みは、顧客のメールアドレスが分かりますので、お得な情報などをメルマガで配信することが可能となります。

 また、その写真を顧客の許可を得た上で、インスタグラムやフェイスブックなどのSNSに写真を掲載することにより、拡散され、来店が増える可能性も高まります。

 このように、バリアフリー工事をするというたったひとつの取組みを、有効な複数の取組みに繋げていくことができます。今回のコラムでは、集客力を上げる美容室のバリアフリー対策として、1.ターゲットを障害を抱える方に関わるスタッフへ広げる、2.ニュースレターに写真を掲載する、3.メルマガを発行する、4.SNSを活用する、ことを挙げました。

 障害を抱える方の美容力が高まり、元気になれば、社会復帰することも可能であり、労働力として活躍するという行政の施策とも一致します。この美容室のさらなる繁栄を願ってやみません。

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