儲かるガソリンスタンドを経営する社長、店長の意識とは

経営の姿勢

答えの見えている質問をしてしまう理由

 昨日は講演のために兵庫県へ伺いました。講演後、現地に1泊し、東京駅に向かう新幹線の車中でこのコラムを書いています。

 さて、昨夜の講演では、経営のこと、事業計画のことなど3時間に渡ってお話をさせていただきましたが、その中で、経営の神様と呼ばれた松下幸之助氏のエピソードもお伝えしてきました。
 詳しい内容は、以下の参考記事をご参照いただくとして、そのエピソードの主要な内容は、「あれをやりたい」「このようになりたい」と思い、それを実現させるには「あれをやる」「このようになる」と強く想うことが大事だということです。
 【参考記事】仕事の覚悟を決める

 多くの方が熱心に耳を傾けておりましたが、その中にとりわけ熱心に話を聞いてくれている女性がおりました。そして、講演終了後、その女性から質問を受けました。その質問の内容は「経営者として器を大きくするにはどうすればよいのでしょうか」というものでした。

 私は少し虚を突かれました。なぜなら、松下氏のエピソードをしっかり聞いていれば、その答えは「器を大きくしたいと想うこと」だからです。
 もっともそれには触れず、上記の回答を彼女に差し上げたところ、合点がいったという顔で「そうですよね。うん、そうですよね、ありがとうございました。」と述べ、彼女はその場を辞去されました。

 彼女は、私の講演を熱心に聞いていたように見えました。しかし、上記の質問をしたということは、話を熱心に聞きつつもその姿勢に当事者意識が欠けていたのだと思います。そして、私の回答を受け、やっと松下氏のエピソードからの学びが自分のものになったのだと思います。

 どんなに熱心に聞いても当事者意識が欠けていると学んだ知識は自分の血となり肉とはならないということです。

当事者意識の薄い飲食店の責任者がとった行動

 その後、講演会場を辞去した私は、遅めの夕食を摂るために宿泊先のホテル近隣に立地する飲食店に足を運びました。
 そこで、野菜サラダを含め、何品か注文をしました。出された野菜サラダはハーフサイズとはいえ結構な量でしたが、それを3分の2ほど食した時に、サラダの中に虫がいることを発見しました。店舗スタッフが私のテーブルに来た際に、その旨を告げ、3分の1ほど残ったサラダを下げてもらいました。

 ほどなくして、店長と思しき方が私のテーブルを訪れ、丁重なお詫びととともに、作り直したサラダを持ってきました。しかし、私は既に3分の2ほど食しているのです。再度1人前を食するのは結構きつい状態でしたので、作り直したサラダは不要であることを述べました。

 もし、この店長と思しき方に強い当事者意識があったなら、作り直したサラダを持ってくることはないのではないか、と思いました。顧客の立場からすると、サラダを新たに1人前出されるよりも、それに相当する金額の他の料理を出していただいた方がよっぽどありがたいわけです。

当事者意識のある経営者、店長とは

 ガソリンスタンドにおいても、当事者意識のあるスタッフの販売力は高いものです。例えば、タイヤの販売であるなら、自身が消費者としてタイヤを交換した体験を踏まえ、臨場感を交えた説得力の高いセールストークをすることが可能です。
 反面、当事者意識の薄いスタッフは、単に声を掛けるだけの御用聞き的な販売活動に終始しがちです。

 顧客の立場に立ちなさい、と多くの経営者、店長が店舗スタッフに言いますが、顧客の立場に立ってどうするべきなのかといった具体的な行動の説明が必要です。顧客の立場に立ちなさい、だけでは店舗スタッフはどうすればよいのか分からないのです。
 つまり、経営者、店長は、まず店舗スタッフの立場に立つという当事者意識を強く持つことが大前提なのです。

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