小規模事業者持続化補助金で新規顧客を開拓した美容室の事例③

小規模事業者持続化補助金

 文章だけでなくビジュアルに、結果だけでなく要因に、そして五月雨式ではなく切り口に着目することで小規模事業者持続化補助金に採択される可能性が高まります。

1.小規模事業者持続化補助金「美容室」採択のポイント

 小規模事業者持続化補助金を活用して、店舗のバリアフリー化と洋服や小物類販売に関する費用を調達するために、ある美容室の経営者が作成した計画書を採択レベルにブラッシュアップしていったプロセスをご紹介していきます。

 今回は、下図の赤枠部分、様式2-1<経営計画>内の「3.自社や自社の提供する商品・サービスの強み」を見ていきます。

(1)書かれてきた内容を整理する

 事前に書かれてきた内容の中で重複する部分を削除するなど整理をした結果、概ね以下の内容となりました。

 ①経営者は、一度会ったら忘れられない程のインパクトがある。

 ②既存顧客からの口コミでのご紹介が多く、新規顧客の90%がご紹介による来店である。

 ③トリートメントは店内POPによって、顧客にかなり浸透しており喜ばれている。

 ④顧客が悩んでいる「くせ毛」を活かし、ご自宅でヘアスタイルを再現しやすいカットが好評である。

 ⑤旬な色を独自の配合で表現するカラーリングが得意である。

 ⑥柔らかなスタイルから個性的なハードパーマまで幅広い技術で対応が可能である。

 ⑦単価の高いストレートパーマを勧めずにカットに導き、こまめにカットに来ていただくことで、トリートメントなどのサイドメニューの回数も増加し、売上拡大に寄与している。

 これらの内容をブラッシュアップしていきます。

(2)ビジュアルに訴求する

 上述の①に経営者のインパクトが記載されていますが、その一文だけではどんなインパクトなのか読み手には伝わりにくくなっています。文章で示すことが困難であれば、小規模事業者持続化補助金で新規顧客を開拓した美容室の事例①で示したように、代表の写真を掲載すると納得度が高まるのではないでしょうか。

 もし「1.企業概要」で経営者の写真を掲載しているとしたら、「前述の『1.企業概要』に記載の通り、当店の経営者はインパクトがあり…」と記載すれば良いですが、インパクトがあるからどのような価値を顧客に届けることができているのかも記載する必要があります。

(3)結果ではなく要因に着目する

 上述の④では、カットが「好評であること」を強みとして記載していますが、「好評であること」は結果です。その良い評価を得ることが出来た要因が強みとなります。それは「くせ毛」を活かした自宅で再現しやすいカットの技術が要因となりますが、その「要因の要因」を検討する必要があります。

 つまり、なぜそのような技術を持っているのか、ということです。例えばそれが、研修会などに熱心に通ったからであれば、スキルアップに熱心な姿勢が強みです。若い頃の修行先で厳しい訓練に耐えたから身についたのであれば、忍耐力が強みとなるでしょう。

 このようにして、「要因の要因」を見出して強みとして認識すると、その強みを活かした多様な結果が生まれる可能性が高まります。

(4)4つの切り口を意識する

 当欄は「自社や自社の提供する商品・サービスの強み」ですので、「自社の強み」と「自社の提供する商品・サービスの強み」に切り分けて記載すると読みやすくなります。同店はサービス業ですので「自社の提供する商品・サービスの強み」は「自社の提供するサービスの強み」としても良いでしょう。

 そして、前述の強み①から⑦のうち、①から③は「自社の強み」、④から⑦は「自社の提供するサービスの強み」と言えます。当コラムでは「強み」は「顧客に価値を提供でき、競合より優れている経営資源」と定義付けていますので、「自社の強み」は「人」「物」「金」「情報」という経営資源の切り口を活用することが可能です。

 そのように見ていくと、①は「人」つまり「人的資源」の強みであり、②と③は「情報」つまり「情報的資源」の強みと言えます。すると「物」つまり「物的資源」の強み、「金」つまり「財務的資源」の強みも検討する必要性が炙り出されてきます。

 「物的資源」の強みとしては、店舗の立地や設備機器類などが、「財務的資源」の強みとしては、無借金経営や金融機関との関係性などが考えられます。ですが、ないものを無理に書く必要は無いことに留意していただきたいと思います。

 このようにして、様式2-1<経営計画>内の「3.自社や自社の提供する商品・サービスの強み」をブラッシュアップしました。次回のコラムでは「4.経営方針・目標と今後のプラン」を見ていきます。

2.小規模事業者持続化補助金の申請書類作成をサポートします

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