弊社が小規模事業者持続化補助金＜一般型＞を活用してホームページの全面リニューアルを検討し始めたのは2019年のことでしたが、業務に追われてなかなか手をつけることができないでいました。そんな中、2020年に新型コロナウイルス感染症が拡大したため、いわゆる「３密」を避けるためにセミナーや講演といった仕事が軒並み中止・延期となり、時間がとりやすくなりました。
そこで、2020年10月2日(第３回受付)締切りの当補助金を活用するべく、計画書を作成し、申請した結果、無事採択され、ホームページのリニューアルに要する資金の一部を調達することができました。
そこで、弊社がどのように計画書を作成したのかを自慢にならないように気をつけながら何回かに分けてご紹介していきます。当サイトでは、当補助金に申請された100を超える事業者様の事例をご紹介してきましたが、弊社のことを弊社がご紹介するわけですから、計画書自体も可能な範囲で公開するなど、かなり赤裸々な内容を記載できることになります。
下図は当補助金に申請する際に原則として作成しなければならない書類の一覧ですが、今回は前回のコラムに引き続き、赤枠部分「様式2-1 経営計画書兼補助事業計画書①」＜経営計画＞「１．企業概要」の後半部分を【企業概要編その２】として、その書き方を見ていきます。なお、当コラムの内容は2022年1月14日時点の情報に基づいています。
1． 持続化補助金＜一般型＞に採択された計画書を公開！その書き方とは？②【企業概要編その２】
持続化補助金＜一般型＞に採択された計画書を公開！その書き方とは？【企業概要編その２】（１）売上・利益の大きいサービスを記載する
日本商工会議所、全国商工会連合会のホームページでは、当補助金計画書の記載例が公表されています。これを拝見すると、今回見ていく「様式2-1 経営計画書兼補助事業計画書①」＜経営計画＞「１．企業概要」欄には以下の但し書きがあります。
上記を踏まえ、弊社では下図のように「売上・利益の大きいサービス」という見出しを設け、直近期１年間における売上・利益の大きいサービスメニュー上位ベスト５を一覧表にしました。
なお、弊社は電子書籍という商品も販売していますが、ベスト５には入らなかったため「売上・利益の大きい商品・サービス」ではなく「売上・利益の大きいサービス」としています。
また、サービスの提供は原則として仕入れが発生しませんので、売上と粗利益は一致します。よって、売上の大きいサービスと利益の大きいサービスの順位も一致することになります。
持続化補助金＜一般型＞に採択された計画書を公開！その書き方とは？【企業概要編その２】（２）売上・利益の大きい顧客を記載する
弊社では、今回見ている「様式2-1 経営計画書兼補助事業計画書①」＜経営計画＞「１．企業概要」欄に、自社の立地が分かるような地図を盛り込むことをお勧めしています。ですが、それは店舗ビジネスを展開する方など、事業展開において立地が重要な要素を占める場合の優先事項と捉えています。
弊社の場合は、基本的に現地へ出かけて行って仕事をするスタイルなので、弊社の立地が事業に大きい影響を与えるわけではないことから、立地の紹介よりも顧客に関する情報を記載することにしました。
よって、前述の「売上・利益の大きいサービス」と形式が一致するような形で、下図のように「売上・利益の大きい顧客」という見出しを設け、表も同様な形として読みやすさも意識しました。
持続化補助金＜一般型＞に採択された計画書を公開！その書き方とは？【企業概要編その２】（３）円単位で金額を記載する
「売上・利益の大きいサービス」「売上・利益の大きい顧客」において、サービス名と顧客だけでなく、具体的な数値を１円単位まで記載することは、単品管理や顧客管理をしっかり行っていることを意味します。
これらの管理は、補助金対策というよりも、今後の有効な戦略策定に繋がるはずであり、その理由は以下の通りです。
- 単品管理をすることにより、自社の売れ筋が分かり、それを伸ばしていくという戦略の方向性が考えられるから
- 顧客管理をすることにより、自社に大きな影響力を持つ顧客が分かり、そこに対する依存度を今後どうするべきかという戦略の方向性が考えられるから
さらに、このことは審査にポジティブな影響を及ぼすことが期待できます。前述の日本商工会議所、全国商工会連合会のホームページからは、申請時のルールブックである「公募要領」がダウンロードできますが、その中にどのような観点から審査をするのかという「審査の観点」というページがあり、その中に以下の記載があります。
上図の赤枠部分が今回のポイントであり、売上・利益の大きいサービスについて１円単位まで金額を示すことは「自社のサービスを適切に把握している」と捉えられる可能性が高まるのではないでしょうか。なお、ここまでの内容をまとめると以下になります。
今回のコラムでは上記３点をお伝えしましたが、次回のコラムは今回に引き続き「様式2-1 経営計画書兼補助事業計画書①」＜経営計画＞「２．顧客ニーズと市場の動向」の書き方について見ていきます。なお、前回のコラムはこちらになります。
2．小規模事業者持続化補助金の計画書作成をサポートします。
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